2014年秋から冬にかけて抗がん剤治療を受けました。
始めたばかりのマラソンをあきらめたくなく、医師の反対を押し切って練習を続け、
東京マラソンを完走した記録です。
1. 抗がん剤治療中に考えたこと
私は医師ではないので医学的なことは何も言えません。
ただ、私の例でいえば
抗がん剤治療をしながら普通に日常生活はおくれる(仕事もできる)し、
運動もできました。
「抗がん剤治療はつらい。でも、そのことだけに心を奪われてはいけない」と思って走りつづけました。
抗がん剤治療をしていた4か月。私がかんがえていたことはただひとつ
「絶対に東京マラソンのスタートラインに立つ」
そのためにできることはすべてやりきった、と思います。
2. なぜ走れたのか?
私が抗がん剤治療をしながらマラソンを走ることが出来たのは、間違いなく「応援」の力でした。
そして、私は何より「38キロ地点で仲間に会うために」走りました。
自分のためだけでなく、約束を守るために頑張ることができました。
2月の寒い日曜日、自分を首を長くして待ってくれている人がいる。
それがわかっているから練習しないわけにはいかない。
仲間の応援の力が応援に応えようとする自分を走らせた、と言い切ることができます。
3. マラソンがおわって…最後の抗がん剤 (6回目)
東京マラソンから4日後。最後、6回目の抗がん剤治療を受けました。
個室の内側の様子です。
タイマーでグローブの時間を計ります。
アイスグローブはいつもにも増して痛かった。
つい、うめき声が出ました。
早く終わって!
何とか最後まで耐えました。
4回目から点滴時に上映するために持参していた「ロード・オブ・ザ・リング」の最終回を
DVDプレイヤーで見終えました。(右下の小さな画面です)
画面では、春が訪れ、魔法は解けました。私の悪夢も終わりました。
最終回記念に夫と待ち合わせをして青山のフレンチレストラン「シェ・松尾」でランチを楽しみました。
味はよくわからなかったけど(あ、抗がん剤治療の副作用による味覚障害です。料理のせいではありません)
心から料理を味わいました。
抗がん剤の影響(むくみ、皮膚の痒み、脱毛は再び生えてくるまで)はその後もしばらく続きましたが、徐々に軽くなっていきました。
4. そして今
このお話は、今回で終わります。
2年経った今(2016年8月)、私はとても元気です。
2016年2月の東京マラソンは応援に行きました。
応援されることも、応援できることもなんてありがたいことでしょう。
私がブログを書き始めたきっかけは、感謝の気持ちを伝えるため、でした。
そして今は「元気な私」を伝え続けていきます。
まだまだ成長していきます。見ていてください。
長いお話(38話)までお付き合いくださり、ありがとうございました。