TOEIC講師への道:ESAC(英語学習アドバイザー資格認定制度:English Study Advisors’ Certificate)に向けて勉強する)(1)

TOEIC講師のになる、と宣言したものの、何から始めていいか

わからない。

とりあえず英語やるならALCの教材が信頼できるはず、と

心に決めていろいろ探したら、

英語学習アドバイザーいう資格があることを知りました。

1. どんな資格か?

英語学習アドバイザー」とは、英語が使える日本人の育成を目指し、

適切・的確で

学習者に応じたアドバイジングができる

プロの英語学習アドバイザーに与えられる資格です。

この資格は、英語力およびアドバイス力などにより

「ジュニア」「アソシエイト」「プロフェッショナル」

「マスター」までの4段階で認定されます。

資格認定者は、大学等の教育機関や語学学校・留学相談機関の

学習サポート機関・就職課、あるいは企業の人事部などでの活躍が

期待されている、とのこと。

これからTOEIC講師になって、

英語で「人生を変えたい」と思っているかたに

「自分の経験」を活かす、

だけではそれぞれのお客様に応じたアドバイスができない、

と思っていただけに、実際のTOEIC講師になる前に「どうやったらその人が

モチベーションを保ってTOEICの点数を向上させていけるか」を

学習しておくことは意味がある、と思い、教材を購入しました。

2. 資格獲得方法:アルクの教材を用意する

とはいえ、この資格は、ともかくアルクさんが作った資格なので

何はともあれアルクさんの教材をやるしかない、わけです。

こうして購入した教材の内容は、まずは

テキスト2冊、DVD2枚

だけです。ただし、提出課題が付いていて、

テキストとDVDをしっかりやらないと入門資格である「ジュニア」資格が取れません。

その構成ですが、

テキスト

  • vol.1は、知識編:adviserに必要な基礎知識を学びます。
  • vol.2は実践編、アドバイザーの心構えと学習アドバイスの具体的スキルをまとめています。

DVDは

  • vol.1は、実際のadviserのトークセッションやトレーナーによる講義
  • vol.2は、模擬アドバイジング・セッションが2例と学習方法の具体例

です。

これらのテキストを読み、DVDの視聴をしたうえで「課題」を提出することが

第一歩となります。

3. 英語学習アドバイザーとは?

学習成果=学習動機✖︎学習方法✖︎学習時間

という公式があります。

英語学習アドバイザーは、これらの要素を「相談者の状況」にあわせ、

相談者とともに成果を最大にするような組み合わせを探っていくことになります。

では、なぜ「教師」ではなく、「adviserなのか?」という疑問が出てきます。

一般的に教師は、特定の内容を教え、間違いを指摘し、成績をつける存在です。

これには教師と生徒という縦関係が生まれます。

一方、アドバイザーは

  • 「教えない、否定しない、評価しない」人です。
  • 相談者にひたすら寄り添い、学習者が学習を続けていけるようにする人です。
  • 「引き出し」、「助け」、「時に(思い込みなどを)壊し」、
  • 「上手に聞く」人です。

学習者に寄り添って、伴走する人ですね。

TOEICの点数をあげるには、それなりに継続的な努力が必要です。

それができるようになって初めて成果が出るのです。

試験の受け方を「指導」するだけでは、「大人の受講生」を

成長させることはできないと思いました。

なので、「アドバイザー」のほうがいいと思ったのです。

では、そのような人になるにはどうすればいいのか?

それを、本講座で学びます。

4. vol.1 テキストまとめ

備忘のため、テキストのまとめをしておきます。

第1章 英語学習アドバイザーの役割とは?

日本政府は「グローバル人材の育成」に力を入れています。

しかしながら、日本人の英語力の低さは嘆かわしいもので、

アジアの中でも低いレベルにある、と言う事実があります。

しかし、今や英語は受験の主要科目としてだけでなく、

英語を使うに際し、よりコミュニカティブな能力が求められるように

なってきているのです。

なので、英語の学び方も多様化し、これまでの一斉授業だけでは

使いこなせる人材というレベルに到達させることはできません。

様々なツールを使いこなし、モチベーションを高め、

継続的に一人一人の英語力を高めていく、

そのような時代の要請に応えるのが「英語学習アドバイザー」という存在なのです。

第2章 動機づけについて考える

ある人が英語(第二言語)を学ぶ時には「なぜ学ぶか」という理由があるはずです。

その理由には、2つある、と本書では提示しています。

1つは、「統合的動機付け」、もう1つは「道具的動機付け」です。

統合的動機付けとは、その言語を話すことで以下のようなことができるようになることを

目指すものです

  • その言語の話者と同一視されたい。(例)ネイティブスピーカーのようになりたい
  • そこまででなくても、同化したいという気持ち。(例)両親の都合で外国に行った子供が現地校に通う場合
  • 親和的動機付け。(例)その言語を話す人たちと知り合いや友達になりたい
  • 興味動機付け。(例)その言語が話されている国に興味がある
  • 状況的興味、個人的興味。(例)海外旅行研修など

道具的動機付け:何か別の目標を達成するための手段として学習するための動機です。

  • 試験がある
  • 資格をとる
  • 仕事で必要

次に、人はなぜ行動するのか?、ということを心理学的側面から考えます。

学習動機はあっても行動することがなければ英語習得には至りません

心理学的には人が行動するには

「内発的動機付け」

「外発的動機付け」の2種類がある、と説明されています。

内発的動機づけは、いわば「したいからしている」状態です。

楽しさ、知的好奇心、「できる」という有能感などが動機づけに

なります。

一方の外発的動機付けでは、人から言われた状態です。

しかし、これらの動機付けは、一概に白黒はっきりしている訳でもありません。

学習環境においては、これらの動機付けがバランスよく満たされることが

重要です。

そして学習環境で大事なことは、人には基本的欲求として

「関係性への欲求」=誰かと結びつきたいという欲求があります。

学習者には、学習動機に加えてその学習を行うことで

形成される関係性も大事な要素になってきます。

このように「動機付け」の視点から英語学習者の気持ちを理解することで

どのようなアプローチが適しているか、ということがわかってきます。

学習者に寄り添うアドバイスのために、その背景となっている動機付けを

よく理解することはアドバイスの第一歩となります。

第3章 コーチング

コーチングとは何か?

それは、「人材開発の手法」と言われています。

コーチングにおいてコーチは相手の抱えている問題を

解決する人ではない、と説明されています。コーチは一方的に

教えることを最小限にとどめ、相手の能力を引き出しながら

本人が自ら学びながら必要なスキルを身につけ、

それを実践できるようにサポートするのです。

コーチングには三つのベースとなる考え方、三原則があります。

  1. インタラクティブ(双方向)対等な立場をとるよう心がける
  2. オンゴーイング(現在進行形)常に現在進行形でコミュニケーションを作り出す
  3. テーラーメイド(個別対応)1対1で相手にあわせたコミュニケーションを作る

これらの原則にしたがって、次にコーチングフローを作ります。

  1. 相手が話しやすい状況をつくる
  2. 目標を明確に
  3. 現状を明確に
  4. 目標と現状のギャップを分析
  5. 行動計画をたてる
  6. フォロー

これが一連の流れとなります。

また、コーチングにはスキルがあります。

  • よい聞き手になる
  • ペーシング(相手にあわせてコミュニケーションをとる)
  • 効果的な質問をする
  • アクノリッジメント(相手を承認する)
  • 提案 「私にできることはありますか?」

決して相手をきめつけず、寄り添う姿勢がとても大事です。

これ以外にも、コーチとして知っておきたいこととして、

「スタイル別学習方法」というものがあります。

人は情報を手に入れる時、視覚が優位になるか(読んで学ぶ)、

触覚が優位になるか(体験して学ぶ)、聴覚が優位になるか、

あるいは言語優位かなど、自分が学ぶ際にどのような

感覚を使っているか、意識するといいかもしれません。

私の場合は、リスニングが強いので「聴覚優位」のようです。

第4章 英語教育の基礎知識

まずは定義をしておきます。

  1. 英語力とは?

英語力とは具体的にどの程度の応力のことを言うのでしょうか?

「実社会で英語を使ってお互いが適切に意志の疎通を行い、

それを媒体として何かが達成できる能力」のことをいいます。

2.  どのように学習されるのか?

  1. リピートすることによる学習(先生のあとについて言う)
  2. インプット(インプットを大量に得ることによる学習)
  3. インタラクション(お互いに相手が理解していることを確かめながら学習)
  4. インタラクションをしながら指導者が学習者の誤りを修正していく方法

などがあります。

3. 学習者の個人差

そして、学習者の個人的背景を理解することも重要です。

  1. 学習環境の違いに気をつける
  2. 学習目的と動機付けをはっきりさせる
  3. 学習者の年齢
  4. 知的特質と語学学習の適性
  5. 学習者の性格

など、それぞれの背景を意識しながらアドバイスを考えます。

4. 英語はどのように指導されているのか

英語指導の方法にもいろいろあります。

  1. 日本で昔から行われている文法訳読式
  2. 学習者が自ら試行錯誤を繰り返して学ぶ方法
  3. コミュニケーション中心のアプローチ

英語教授法の流れは、過去においては「教師中心」の指導法であったのが

学習者中心の指導になってきたということがわかります。

上記の流れをくみとり、しかも効率よく学習を進めていけるよう、

より工夫が必要になってくると思います。

5. 指導のテクニック

正確な英語を発話させる指導テクニック

  1. パタン・プラクティス=文型練習
  2. 音読
  3. プレゼン、練習、産出の一連の指導法にもとづく手法=ストーリー・テリングのように、たとえば絵を見せて物語を作るような練習。
  4. タスク中心の指導=たとえば、飛行機の切符を買う、などのシチュエーションを作って、その目的を達成するなどの練習方法。
  5. フィードバック中心指導法=レコーダーやビデオを使って学習者の発音を録音・録画し、フィードバックしていくなど。

5. まとめ

テキストのまとめについては、備忘ということもあり、

読者の方にはかなり「ツマラナイ」、しかも

「まとまっていない」まとめになってしまいました。

これらのまとめは、しかし、これから

私がTOEIC指導をしていくための

骨格となる部分、と考えています。

今後、これらの知見をもとに、カスタマイズした教授法を開発し、

少しでも学習者の英語力向上に役立つ教授法を考えていきたいと考えています。

いやー、骨が折れる…まだVOL.2がある…

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この記事を書いた人

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大野 清美

1958年大阪生まれ、大阪育ち。子どもの頃の夢だった「留学したい」を37歳で実現。3児を育てながら米国NY州コロンビア大学国際関係学大学院を卒業しました。帰国後は英語を使って仕事を続け、今後は「自分の人生を変えてきた」英語を教えたい!と修行中です。
趣味はマラソンとモーターバイクでのツーリング(愛車Honda VTR)です。
(2019年4月記)