主婦をやめて一人暮らしはじめました(58)真夜中の訪問者

しばらく寝かせていた記事です。トイレ事件の前の衝撃的な出来事。

草木も眠る…

丑三つ時。それは6月のある夜の出来事です。

私は、安眠を確保するために、夜寝るときは電気をすべて消して暗くして寝ていました。

・・・「その日」までは。

 

ある夜、何かの気配を感じ、目が覚めたのです。ベランダに面した部屋に寝ているので、

明かりといえば、団地内の別棟の階段と街灯のみ。外はうすぼんやりした明るさで、部屋の中は真っ暗です。

 

その暗闇の中、私の足もとでなにやら黒い塊が動いていました。

「わぁっ!」

その塊はさっとベランダに逃げていってしまいました。

 

そのときまで、ベランダに網戸がないことに気づいておらず、

さすがに6月ともなれば暑いのでサッシはあけたままで寝ていたのです。

 

???いったい何だったんだろう。

 

その黒い塊の大きさは、体長50センチぐらい、まるっこいものでした。

猫か、狸か、ハクビシンか…それにしても、ここは3階。

いくら猫の運動神経がいいといっても、ここまで上ってくるのはすごい運動神経だろう…

とにかく、その日はその塊の正体はわからず。

網戸をつけないといけないなあ、虫もはいってくるだろうし…と、

再び床に入りながら考えていました。

網戸を取り付けた

翌日、早速管理会社に電話すると、「網戸は自費なんですよー」とのこと。

ひえー、自費だったのか。一応、虫の侵入も予防したいので、

お風呂、台所、居間、北側の部屋の4箇所で締めて2万5000円。臨時出費やん!

 

その後、しばらくは何もなかったのですが、網戸は取り付けに一月かかるというので、

ベランダは閉め、暑いときにはクーラーをかけて寝るようにしていました。

 

ベランダを注意してみていると、ときどき、

ベランダのスリッパがとっちらかっていることに気がつきました…

私、そろえておいてあったはず。しかも、スリッパの一部が欠けている。

まだ新しいのに。2センチほどの破片が落ちていました。うーん、いったい何だろう。

そんなことがあったため、就寝時に真っ暗闇にするのはやめて常夜灯をつけるようにしました。

 

しばらくして、ある夜、寝ていると今度はベランダで気配がします。

今回はサッシを閉めているため、部屋には入って来れません。

(目で見えなくても、「気配」を感じるとは、人間の感覚とはすごいものです)

 

後ろからの街灯の明かりに照らされたそのシルエットは。。。

耳、まるっこい顔、そしてまるっこい体が浮かび上がっていたのです。

「ああ、あなただったのね、この間来たのは」

と、布団から起き上がってサッシのガラスごしに初めてその「子」と目を合わせました。

その「子」は、じっと私の顔を見ています。こちらもじっとその「子」の目を見つめ返します。

 

お顔はかわいくて、丸い目、丸い顔、毛並みのいい体のトラ猫でした。

その「子」はまだ、警戒して、私が少しでも動くと、逃げる体制をとります。

お互い、サッシのガラス越しに見つめあうこと10分ほど。

 

互いの硬直状態を破るため、私が見つめるのをやめるとしばらくして去っていきました(どこへ?ここ3階だし)

ラブコール

それからまた、一月ほどすると、今度は夜中にベランダから

「にゃあーーー、にゃあーーー」という、

なんと、しっかりと

「あけてーーーあけてーーー」

というメッセージを伝えてきたのです。

 

どうやら隣人がひそかに飼っていて、ときどき散歩に出しているようなのです。

そして、おそらく、私の前の住民はその「子」を可愛がっていたのではないか、と想像しています。

 

以前、家にはいってきたのは「あ、戻ってきたんだー、

また遊んでもらおー」という気持ちだったのではないでしょうか。

 

でも、私が「わぁ!」と大声を出したので逃げていったのですね。

 

私が悪さをしない、とわかると今度は「遊んでー」と。

私はしがない渡世人

「おじょうちゃん(勝手に女の子だと思っている)、悪いね。おいらはここには長居できない、

しがない渡世人なんだ。あんたと仲良くすると、情がうつっちまうじゃあないか。

遊んでほしいのはわかるが、ここはひとつがまんして、お互い他人と割り切ってしまおうじゃぁないか」

 

と、「おひけえなすって」の雰囲気で敢えてベランダは開けず、

目と目を合わせ、熱い気持ちを交わしたのでした。

 

それにしても、丸いうごめく塊が真っ暗な部屋にいた衝撃はすごかったー。

世の中、いろんなことがおこりますねー

(猫の写真は借り物です。本物は撮れないので)

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この記事を書いた人

大野 清美

大野 清美

1958年大阪生まれ、大阪育ち。子どもの頃の夢だった「留学したい」を37歳で実現。3児を育てながら米国NY州コロンビア大学国際関係学大学院を卒業しました。帰国後は英語を使って仕事を続け、今後は「自分の人生を変えてきた」英語を教えたい!と修行中です。
趣味はマラソンとモーターバイクでのツーリング(愛車Honda VTR)です。
(2019年4月記)