私の職場では、毎年、夏に1週間の脳科学集中講義を開催しています。
参加者は博士課程にいる大学院生。平均年齢25歳ぐらい。公募により選抜された40人ぐらいの外国人および日本人です。
多くの参加者にとっては初めての日本。楽しんでいただきたい!
私たちは毎年職場でボランティアを募り、束の間の滞在を楽しんでもらおうと「東京オプショナルツアー」を開催しています。
外国人が楽しめる歩き中心のツアー
私たちのツアーの特徴は次のような点です。
- 公共交通機関を使うこと
- 歩く時間が多いこと
- ゆったりした行程
- ツアーのどこからでも参加、離脱自由
- 公用語は英語
交通費を一番安く抑える方法は、1000円の東京メトロ・都営地下鉄共通一日乗車券を使うことです。
PASMOやSuicaでももちろんOKですが、トータルするとほんの少し一日乗車券のほうが安くなります。
歩く時間が多いのは、若者が多いことと歩く間の会話がとても大事だからです。
ほとんどの参加者にとってお互いはつい1週間前に知り合ったばかりの仲間。
彼らにはサイエンス、特に脳科学という共通項があり、いつか共同研究をするかもしれない相手。
互いにいくらしゃべっても時間は足りないぐらいです。
40人ほどの参加者を6−7人の小グループに分け、それぞれのグループにボランティア(職場の若手研究者や職員の方々)のリーダーがついています。
リーダーは、ポイントポイントで点呼をします。
一日歩くと20000歩は超える行程です。参加者の体調にも注意を払います。
事前に行程(旅のしおり)を全員にメールで送っているので、どこかの駅から参加、あるいは駅で離脱もしやすいです。
ただし、「どこから参加するか」そして、離脱するときには「どこで」離脱するかをきちんと参加者に報告してもらうことになっています。
「気が変わる」こともOKです。その際にはグループリーダーにしっかり報告してもらいます。
あるいは仲間がちゃんと連絡するようにお願いをしています。
ツアープラン
今年のルートは以下の通り。毎年、話し合いを重ねてコースは少しずつ変わります。
かなりゆったりめな設計です。
9:30和光市駅集合(みんなのホテルがある場所です)➡️地下鉄有楽町線➡️新富町
➡️新富町からいったん集合場所の東銀座駅まで歩く➡️東銀座駅で待ち合わせ場所確認➡️築地市場まで案内
➡いったん解散(お昼ごはんと築地市場・築地本願寺など見学)
➡️2:00東銀座駅集合
➡️都営浅草線浅草まで移動。➡️浅草寺など見学
➡️4:00都営浅草線浅草駅集合➡️浅草線で新橋へ➡️ゆりかもめに乗り換える➡️芝浦ふ頭
➡️芝浦ふ頭駅からレインボーブリッジ入り口まで歩いて移動➡️レインボーブリッジを歩く
➡️6:00お台場海浜公園(記念写真)➡️お台場海浜公園から15分ほど歩き、途中ガンダムにたちより、大江戸温泉へ。
➡️7:00大江戸温泉➡️10:00ごろ温泉にて解散➡️東京テレコムセンター➡️それぞれ帰宅
ツアーの様子
新富町
和光市駅を出発し、地下鉄で30分ちょっと。新富町駅に着き、駅で合流予定の人をまっています。⬇️
新富町から「東銀座駅」まで全員で歩き、待ち合わせ場所を確認。その後、築地市場まで全員で歩きます。⬇️
実は、一度解散したら外国人の集団に再び集合してもらうのは大変です。
でも、自由に行動したい人が多いのも事実。
いったん解散するときは、待ち合わせ場所をしっかり確認し(現地に行く)、その後解散します。
築地市場
もう朝市は終わっているので、ちょっとゆっくり感のただよう市場です。
小グループに分かれたので、私と2人のメンバーは銀座へ。歩行者天国を見たり…
銀座5丁目銀座プレイスビルを見たり…
このビルはまだ竣工まえ。
- 8月3日 – 地階ビヤホール、先行オープン予定。
- 9月24日 – 「銀座プレイス」グランドオープン予定 だそうです。
それぞれにお昼をすごしたあとは、待ち合わせの東銀座駅に。
みんな、ほとんど遅れることなく、迷子にならずに戻ってきました!
では、次の目的地浅草へ。
浅草寺にお参りしたり、近くにある工芸博物館に行った後、さらに地下鉄で移動。新橋→ゆりかもめの乗り換えに挑戦!
実は、毎年、ツアー経路にはバリエーションがあります。原宿を歩いたり、ハチ公を見たり、表参道ヒルズ歩いたり、明治神宮に行ったり、都庁の展望室にいったり…でも、毎年かわらないこと、ツアーのメインは、レインボーブリッジを歩いてわたることです。
レインボーブリッジ遊歩道に
1993年に開通した、芝浦ふ頭とお台場を結ぶ、東京湾に架けられた美しい吊り橋『レインボーブリッジ』。
首都高速11号台場線、一般道、ゆりかもめのほか、無料で通れる約1.7kmの遊歩道があります。
レインボーブリッジは南北の2つのルートに分かれていて、ノースルートからは東京タワーとスカイツリー、高層ビル群を東京湾越しに同じ視界に見ることができます。
サウスルートからは、お台場や富士山まで(お天気がよければ)見渡せます。
遊歩道に入るには、芝浦ふ頭駅から少し歩きます。倉庫などのあるこの辺りは、少し寂しいところなので夜間は気をつけた方がいいと思います。
ようやく橋のたもとに。
遊歩道の真横を車が。その向こうにはゆりかもめが見えます。
芝浦ふ頭から歩き始めると、しばらくして東京タワーが対岸に見えてきます。画面右から3分の1ぐらいの位置です。
その右手遠く。スカイツリーは、写真左から4分の1ぐらいの位置に。ビルとビルの間に薄く見えます。
パノラマ写真でないと、一枚にはおさまりません。でも、こんな景色、ここでしか見られません。
しかも、入場無料です。
毎年暑い盛りに歩くので、かなりくたくたになりますが、その苦労に見合う達成感のあるコースです。
ようやく橋を渡り終わり、サウスルート側にあるお台場公園めざします。
今年も無事、渡り終えました!満足!!
お台場海浜公園到着。一休み。
お台場の「自由の女神」を眺めながら、最後の目的地、大江戸温泉を目指します。
温泉のなかは、日本の雰囲気…? みんな浴衣体験ができます!
大江戸温泉は、入場料ひとり「土日18:00以降入館で、2288円」のところ、団体料金でひとり1500円となりました。
浴衣でご満悦です!
東京タワーやスカイツリーに有料でのぼらなくてもすごい景色が見える穴場
レインボーブリッジに限らず、東京を俯瞰できる場所はいくつかあり、今回はスキップしましたが以下のような場所もおススメです。
その他、私たちがよく訪れたり、印象的だったスポットは
- 明治神宮 とても静寂な気持ちになれるので、外国人のかたがたは感動してくださいます。また、夏でも土曜日は結婚式があるので、日本の花嫁さんに出会える確率がとても多いです。
- 水上バス 浅草ーお台場直通ライン ただし、お金がかかるので(1560円/1人)乗らない人は、地下鉄で移動することもOKの行程にしています。
- 新宿思い出横町 通過するだけですが、雰囲気は味わえます。
裏話
実は、こうしたルート、日本にきて長いポーランド出身の研究者のトメックさんが考えてくれたものなのです。
外国人の目から見た「面白い東京」がベースになっているから間違いはありません。
そして、とても熱心におもてなしを担当してくださる職員の美和子さんや研究者の中谷さんがさらにコースを練り、そして、テクニカルスタッフの春花さんがボランティアを集め…総合リーダーとして小グループをまとめます。
さっそうとガイドの中谷さん!⬇️
前の列左から美和子さん、中谷さん、そして春花さん!!
多くのメンバーが本当に手作り・手弁当で参加、また、参加者の安全についても最大限の注意を払い、成り立っています。
これからも続けていきたいイベントです。
Posted from SLPRO X for iPhone.