母、84歳。まだ一人暮らしできてはいますが、だんだんと心細い状況になってきました。
1. 毎晩、カラオケしてはんねん
母は80代に入り、急速に衰えました。
耳が遠くなって、様々な活動から身を引いていったからです。
大好きだったカラオケも耳が悪くなって行かなくなりました。
民謡も「足が痛い」と言って行かなくなりました。
卓球も行かなくなりました。
1−2年前ぐらいから、「毎晩、夜中に(近所で)カラオケしてるねん」と言いはじめました。
「何も聞こえないよ」と何度言っても、「あんた、あんな大きな音、聞こえんかった?」と言います。
実家に行くたびに「カラオケ聞こえるやろ?」と言います。
だいたい、私の普通の声が補聴器なしで聞こえないのに、夜中に近所でやっている?カラオケが聞こえるはずがありません。
私が同じ部屋にいても、カラオケなど聞こえません。
でも、朝、必ず「また夜中にカラオケやってたわ」と言います。
補聴器もしていないのに…
まあ、「耳鳴り」とか、不快な音楽ではなさそうで、「一緒にうとてるねん(歌っている)」と言います。
「幻聴だとは思うけど、カラオケに聞こえるからいいね」と答えています。
2. 隣家のテレビの音がうるさい
実家は鉄筋コンクリートで、隣の家の音は、少なくとも私には聞こえません。
それが、2週間ほど前、2月初旬に訪問した時は「隣からテレビの音が聞こえる」というので、
「あんまり気にせんとき」と言っておきました。
幻聴が少し進んだような気がしました。
母は夜の7時過ぎには寝てしまい、その後は電話をしてもかかりません。
なので、勤務をしている私が連絡できる時間が極めて限られるのです。
ここしばらく連休もあり、何かと忙しくしていて気がついたらつい7時半とかになってしまい、
連絡ができませんでした。
連絡はSkypeを使います。私の電話の声はもうほとんど聞き取れないので、コンピュータとテレビをHDMI端子でつなぎ、
母がテレビのリモコンの入力切換さえすれば大丈夫なようにSkype設定しています。
7時ごろにはまだ電話の近くでテレビをみて過ごしているので、まず電話をし、「テレビ、切り替えてね」とだけいって電話を切り、会話が始まります。
「隣のテレビの音がうるさいから(隣の人に)言うといた」と言っていました。
私が実家にいるときは、私には何も聞こえていないのについにお隣に文句を言いに行ったと。
隣人は「何もしてへんで」と答えていたらしいですが…
お隣も鉄筋コンクリートでアパートの隣家とかではなく、それぞれが戸建です。
自分の耳の悪さを考えたら聞こえるはずがないのです。
幻聴、進んでいると感じました。
3. 幻覚
先月は「たかちゃん(母の弟)」が来てな、と話をしていました。
来るはずないのにな、と思って「夢見たんだね」と話しました。
昨日は、「母親が来た」と話していました。
生きているはずがないので、「おかしいねえ」と答えつつ、
背筋がぞっとしました。
「おばあちゃん、死んでるよね」というと、曖昧な顔をします。
幻覚が見えて来ているようです。
4. 今後の対応
前回訪問時に「幻聴」と「幻覚」について病院に連れて行こうかと迷っていたのですが
結局母が強く希望した「確定申告」の作業に追われ、連れて行くことはできませんでした。
母には「今度来た時は『物忘れ外来』に行こうね」と言ってあります。
やはり精神科に行くのは抵抗があると思い、また、本人は幻聴や幻覚とは思っていないので、母が一番気にしている「忘れ」について相談する、ということにしました。
できるだけ孤独にしたくはないのですが、それぞれが違う土地で生きているのでできることを少しずつやっていくしかありません。
母も高齢になり、体も心も少しずつ不具合が出てきて、それが不可逆なのが身内としてはとても辛いです。