1. 毎日Skype
母、現在84歳。
耳が遠く、要支援1。まだ自立生活はできているけれど、かなり色々危うい。
何よりすることがないので、寝ているか、テレビをみている。ただ、朝は家の周りを掃き掃除しているそうだ。
寂しいし、話し相手がいないので、2018年になってから毎日Skype電話するようにしている。
介護日誌 億劫だった電話だけど高齢の母とコミュニケーションをとる仕組みを考える
毎日、夜7時ごろ。
母は夕食も6時ごろには終わるようで、そのあとは横になっている、あるいは寝ているようである。
7時ごろにはもう、電気を消したりしているようだけど、こちらも電話できる時間は限られている。
(7時から寝たりしたら夜中起きてしまうだろうに。そして夜中に考えることってろくなことはないから…過去の恨みとか、悔しかったこととか…)
なので、起こすつもりで電話する。
最初は電話で「テレビをつけてね」と伝える。
電話を切って、テレビをつけて、そして母がリモコンを使って「入力切換(HDMI入力)」をすると
双方向のSkypeが始まるようになっている。
2. もしもし、それは受話器ではありませんよ
実家にインターネットを導入し、
IT機器に慣れてもらおうと色々やったけど…
結局テレビと電話しか使えないのだ。
なので、コンピューターをHDMI端子でテレビにつなぎ、
私の顔がテレビに映るようにしている。
母はテレビのリモコンの入力を「HDMI」に切り替えるだけ。
リモコンの入力操作は、彼女が70代に「カラオケ」で慣れ親しんだ方法なので、できる。
(立派なカラオケセットがテレビにくっついている。もう使わないのでカラオケの箱型スピーカーはコンピュータの置き台)
面白いのが、母にとってテレビのリモコンは、どうやら受話器と同じものらしい。
リモコンを耳に当てて会話している。
うーん、聞こえにくくないか?
ああ、そうか、私に話しかけるのにマイクのようなものが必要なんだな。
カラオケの時にマイクを持っていない人が「ビール瓶」持っているのとおんなじだ。
というわけで、私が見る母の映像は会話中、リモコンを耳に当てている姿となる。
3. 刺激を与える
現在のところ月に一度の帰省、そして特別なリクエストがあった時の追加帰省。
年に15回ほどは東京大阪を行き来している。
まだこれで済んでいるのがありがたい。
気になるのは、話し相手がいないこと。孤独である。
60代、70代はあれほどカラオケや民謡、フォークダンスなど楽しんだのに。
お友達も次々いなくなって(物故、病気、施設へ移るなど…)しまった。
施設に移るにはまだ早い。でも話し相手がいないことで頭の働きはどんどん鈍くなる…ような気がする。
とくに女性、あるいは母は「話すこと」で発散するから…(悪口、愚痴、泣き言ばかりで聞く方は面倒臭いけど)
昨年までは月に一度まとめて「聞かされていた」けど、今年からはできるだけこまめに聞いて溜め込ませないようにしている。
私からの電話やSkype、そして子供達にも協力してもらって「出演」をお願いしている。
毎日の会話は頭や口の刺激にはなりそうである。
4. 行き先の見えない道
介護の行き先は最後は「死」にたどり着くのだけど。
どんな道をたどるかわからない。
今後、いつまで一人暮らしができるのか。
いずれは施設介護になるのか。
あるいは病、あるいは怪我に倒れるのか。
あるいは認知症でだんだんに自立困難になっていくのか。
どの道を辿って人生の終着点に到達するのか。
母はもともと依存的性格なので何もかも私に投げ出している…
だから「自分で考えてよ!」いうのは無理で、これからも変わる可能性はない。
母の残りの人生を丸かかえするのは、なかなかに困難な道である。
できる限りのことはやるけれどため息の1つも出てしまうこの頃である。