一晩寝ずに走る?
夜も寝ないで走るなんて
とんでもない!
「身体に悪い」、「42キロが限界」
「ウルトラなんて考えたこともない!」
この企画を最初に聞いたとき、
まず浮かんだのがこれらのセリフです。
世界の陸上競技の記録を次々と塗り替えていった、
かつて一世を風靡した、中国の陸上チーム、
馬軍団がどんな練習をしていたかと言うと、
練習以外の時間はほとんど
睡眠に充てていたそうです。
私自身も最近では睡眠を重視し、
できるだけたくさん寝るようにしています。
なので、夜通し走るなど 全く
受け入れがたい企画でした。
でも、 熱心に誘われ、また自分の好奇心には打ち勝てず、
参加することになってしまいました。
リーダーの方からは準備すべきもの
(夜間の道を照らすライト)や
エイドで利用するカップなど、
いろいろ案内していただきました。
60キロ…考えたこともない距離です。
ほんとに走れるの?勢いで申し込んじゃったけど…
申し込んでからしばらく経った7月3日、これも友人に誘われて申し込んだ
戸田彩湖8時間耐久レース。
これも、なんとか人生最長距離の
50キロを記録し、この成果は60キロへの自信につながりました。
あと、問題は、夜です。
眠気にどう打ち勝つのか、
それが大きな不安要因でした。
前日からの流れ
とにかく、寝る!ことに集中しました。
毎朝6時から友人と実施しているzoom瞑想会は欠席。
当日は朝8時ぐらいまで、たとえ目覚めていても
寝床でごろごろ…
日中は、暑くて疲れるので外には出ず、夕方4時の出発まで
家で事務処理や本の執筆で過ごしました。
徹底的に体力を温存してすごしました。
集合から出発まで
集合は、みなとみらい線の新高島。
現地で、一緒に走る仲間12人と合流。
集合場所に行くと、なんと、自分は走らないのに、
応援に来てくれるメンバーがいて、
あーもう、ランナー仲間ってなんて素敵なの?と感動。
差し入れの「あゆ」のお菓子と、
わざわざジップロックに小分けして
ポケットに入るサイズに
入れてくれた最中と塩飴のセット。
泣けるー!
で、受付で検温、ヘッドランプ、持参コップ(エイドの飲み物用)の確認をし、
ゼッケンをもらって、荷物を預けます。
預けた時に、蛍光付きのタスキを受け取りました。
もちろん、コロナ対策もしっかりします。
スタートはウェーブで。
いざ出発、そして夜は更けて
出発してしまうと、後は時間の感覚がありません。
キロ8分ぐらいのゆっくり走り。
途中、リーダーの裁量でコンビニに寄り、飲料や食べ物を補給します。
その一夜で立ち寄ったコンビニでは
おにぎり一個、水、麦茶、アイス、オレンジジュースなどを購入、
自分の状態に応じて補給していきました。
エイドは、浜須賀(約26.9km)と大磯(約36.9km)の2回。
1回目ではオレンジ、バナナ、杏仁豆腐、そして飲み物、
2回目はカップ麺。これが、思いがけず美味しかった!
汗がいっぱい流れた体に塩分たっぷりのカップ麺!
そして、足がつらないように、
どちらのエイドでも梅干しが出て、塩を補給。
実際、二度目のエイドのあと、40キロ過ぎると、
あと三分の一なので少し気が楽になります。
真っ暗闇の中、自分と同行者のヘッドランプだけが頼りの道行。
夜中に走るって結構スリリングです🎵
実は、ゆっくり走っていると12時ごろにやっと30キロになったため、
これはゆっくりしすぎたぞ、少しテンポを上げないと、
と思ったのですが、使わせていただいたコンビニはどこも混んでいて(300人が参加しているので)、
トイレ休憩がなかなか時間ロスの原因になってしまいました。
ついに明け方に
4時を過ぎると、空が白み始め、美しい朝焼けの空が広がります。
あと、10キロほどになって、気分はかなり楽、もう、多分ゴールはできるはず。
箱根湯本の終点までもうすぐです。
57キロぐらいで最後のコンビニ休憩を入れた後は、
「あと5キロ」という他のグループの人の教えに勇気を得て、走り続けました。
実際、この頃になると全く眠くなく、また、ゆっくり走りだったので
足も残っていて、つらさは全く感じませんでした。
朝4時ごろの小田原あたり
ごーーーーーーーーる!
最後の5キロは歩いたり、走ったりを交互に繰り返し、
一緒に走った仲間とゴールに入り、
記念写真をとってもらいました。
ゴールのあとは、カレーうどん。これがまた美味しかった!
もう、こんな非日常体験、なかなかできるものではありません。
50歳をすぎて始めたマラソン。2キロしか走れなかった私が
10年後には60キロを走破してるなんて!
こんなルートです↓(主催者:みちくさマラニック走援隊事務局作成の地図です)
清美さんを見ていると…
箱根湯本でゴールし、小田原まで移動、小田原で朝湯に入り、
24時間営業の「目利きの銀次」で打ち上げ。
そこで仲間に言ってもらえた言葉
「清美さん見てると60歳になるのが怖くないわ」
ありがとう。まだまだ楽しみます!