介護日記 高度医療はどこまで必要か? 舌のできもの(血管腫)の検査

1. 高度医療の問題

母は、舌にできものができている。

血管腫というものらしい。

昨年秋ごろ、その血管腫に梅干しのタネがひっかかり、

出血した。

それで怖くなって

総合病院の耳鼻咽喉科を受診したのだが、

MRIをとるという話になり、

耳の悪い母には

「手術をする」という解釈になってしまっていた。

2. 念のための検査

2017年12月25日、母の依頼で職場を休んで

病院についていったのだが、

母の舌のできものは血管腫というもので、

それほどに珍しいものではなく、

また、

手術をするという話にもなってはいなかった。

母の早とちりだったのだ。

でも、念のためMRIをとるという。

その時に、もうそんな高度医療をしてもらわなくてもいい、と

断れば良かったのだけれど、

結局医師の勧めに従って検査を受けることになってしまった。

3. 検査までの騒動

MRI検査は、午前中に注射で造影剤を入れ、

午後に検査機器に入る。

1日仕事である。

これはとても1人で対応できるものではなく、

しかし、私が一緒にいくと、あまりの「できなさ」に

きっと怒ってばかりになってしまう、と思い、

ケアマネさんに「有料でいいので、誰か人を手配してください」と

手配をかけた。

他人のほうが優しい場合がある。

しかし、その病院以降、とにかく検査が気になって気になって

仕方がないようなのだ。

昼ご飯はどうする、とか水分をたくさんとらないといけない、と書いてあるとか…

頭の中がもう、検査のことでいっぱい。

Skypeでやりとりしているときも、私に対して

「検査指示書」を見せて読んでもらいたがるのだけれど(すでに1度読んで説明している)

何度読んでも新しい情報はないしSkypeではそんな細かい字は(私のスマホでは)読めないので

断っていた。

4. もう、高度医療はいらない

ケアマネさんがお付き添いの方を手配してくださり、

何とか無事検査はおわったけれど…

検査が怖くて病気になりそうだった。

それに、MRIで何か見つかったとしても、

本人は延命治療を望んでいない。

そもそも、医師も「念のため」の検査なのだ。

症状がでていないのに、そんな大掛かりな検査は本当に必要だったのか。

今後は、本人が嫌がるような検査や治療はお断りしようと思う。

若い医師は、多くの患者を抱えていて説明もあまりできない。

お年寄りのニーズもわかっていない。聞いてもくれない。

素人だけれど、恐怖と闘わせるより、

「心配なことありませんよ」と一言かけてくれるだけで

よかったのではないか、と思う。

母とは「もう、余計な検査は断ろうね」と2人で合意した出来事だった。

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この記事を書いた人

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大野 清美

1958年大阪生まれ、大阪育ち。子どもの頃の夢だった「留学したい」を37歳で実現。3児を育てながら米国NY州コロンビア大学国際関係学大学院を卒業しました。帰国後は英語を使って仕事を続け、今後は「自分の人生を変えてきた」英語を教えたい!と修行中です。
趣味はマラソンとモーターバイクでのツーリング(愛車Honda VTR)です。
(2019年4月記)