乳がんと運動に関する個人的体験と運動をした効果-米国対がん協会の最新ガイドラインを読んでみて

米国対がん協会の最新ガイドライン「「がん」になってからの食事と運動」を読んだ。

本書を読んで、自分が体験・実験した「がん対策」は正しかったのではないか、と実感したのでご紹介したい。

1. 抗がん剤治療の真っ最中にマラソンを完走

2014年6月に乳がんの告知を受け、7月手術、9月放射線治療、11月抗がん剤治療開始、抗がん剤治療の最中にマラソンの練習を続け、2015年2月、2度目の出場となる東京マラソンを完走した。

抗がん剤治療をするという医師とは治療を巡って対立した。

東京マラソンに当選していて、

治療は練習の妨げになるし、抗がん剤治療は「不要」だと考えていたからだ。

不要か必要かという判断は、素人である私にはできるものではない。

ただ、直感的に抗がん剤治療は怖いものと思っていたし、生活の質が落ちることは情報として知っていた。

結局、標準治療である手術、放射線、抗がん剤治療はすべて行った。

医師に逆らうだけの知識も経験もなかったから。

ただ、「マラソンを走りたい」という希望に対し、医師が言ったことはその通りにはならなかった。

「(体力がなくなるから)無理でしょうね」

この言葉に私のなかのスイッチが「ON」となり、

「何が何でも出てやる」という気持ちになった。

そして、副作用の口内炎や味覚障害で食べられなくなった身体を抱えながらも

早朝練習をこなし、

東京マラソンを完走した。

2. 運動は推奨される

『「がん」になってからの食事と運動』を読んで、自分が抗がん剤治療中にも

運動をしたのは、「がん」対策として「正しい」行動だったと確認できたような気がする。​

たとえば、22ページには以下のような記述がある。
これまでの知見から強くうかがわれるのは、がん治療中に運動することは安全で、実施可能であるだけでなく、身体機能、倦怠感、生活の質の様々な面も改善する可能性があることです。また、運動することで化学療法の完了率が上昇することも示されています。
まったく、もう  YES! と叫びたいような研究結果のまとめである。
そして23ページには、こう書いてある。
治療前から運動していた人が、…可能な限り活動性を保つことを主目標とすべきでしょう。
さらに、28ページには、予後のことも書いてある。
がんの再発や長期の生存率に対する運動の研究…運動は、がん生存者の心血管能力、筋力、身体組成、倦怠感、不安、抑うつ、自己評価、幸福感、生活の質のいくつかの側面…を改善することが示されています。
確かに、副作用で起き上がれない日もあったけれど、
回復するたびに少しずつ走り続け、
とにかく「東京マラソン」という目標をもっていたことが継続力につながり、また、目標があるために
抗がん剤治療によっておこる様々な精神的抑圧を
避けることができていた、と実感している。
↓この写真の頃は、抗がん剤治療の影響で脱毛していた。さらに、眉も睫毛もかなり抜けていた。

3. ガンと栄養

がんを告知されたことよりも、自分のがん細胞のタイプが「転移可能性が高い微少乳頭浸潤」であることを指摘されたときのほうが内容としては衝撃が強かった。
がんや抗がん剤治療に関する本をいくつか読み、その中で一番自分にフィットするのが石原結實先生の「にんじんリンゴレモンジュース」を使う療法だった。
早速ジューサーを購入、にんじんやリンゴ、レモンはできるだけ無農薬のものを通販で購入し、
また、
肉類や乳製品、さらにお菓子、ケーキなどの砂糖製品の摂取を減らした。
石原先生は、朝はジュースだけ、昼はとろろそば、夜だけ好きなものを食べる、という生活を推奨されている。
できるだけ石原先生のおっしゃる生活に近づけようとしてみた。
本の48ページには、以下のような記述がある。
例えば、乳がんと診断されて治療を受けた女性の研究では、果物と野菜、全粒穀物、鶏肉、魚類を多く含む食生活パターンがある人は、精製穀物、加工肉、赤肉、デザート、高脂肪乳製品、フライドポテトを多く摂取する食生活パターンがある人と比べて、死亡率が低いことがわかりました。
 ただし、160ページにあるように、
現時点でがんの再発率や生存率を改善することが科学的に十分確認されている食事療法はありません。
そう、「絶対的にがん予防に役立つ食事」は、未だにないのだ。
しかし、石原先生の食事療法を実践して、劇的に改善したことが1つある。
それは、
「便秘の解消」
ずっと続けていた「珈琲とトースト」という朝ご飯をやめて
朝はジュースのみにした。
そうすると、
今まで頑固で頑固でどうしようもなかった便秘が

本当に本当に改善したのだ。

これほど毎日快適になるとは…まさに奇跡の食事療法、となった。
本書には「食べ方」、つまり半日断食にする、といった食習慣のことには触れていない。

なので、断食が「がん」にどのような影響を与えるかはわからない。

ただ、個人的には「便秘がない」状態は、つまり「胃腸がきれい」な状態と感じられてとても快適なので、がんへの影響は大きいと思う。

4. まとめ

あくまで個人的体験と感想だけれど、

本書を読んで、

自分がとってきたがんサバイバーの道は正しかったのではないかと

感じている。

告知が2014年。ことしは5年目である。

私は今も走り続け、そしてにんじんリンゴジュースを飲み、肉類を控えめ(食べないことはない)にし、乳製品も控え(0ではない)、1年に1度は断食(1週間弱)をしている。

↓ジュースとジューサーについての記事はこちら。この記事で扱ったジューサーは、手入れは面倒だけれど(どのジューサーでも手入れ、というか使ったあとの始末は同じく面倒くさい)、本当に美味しいジュースが飲める。他のメーカーのもう少し安い機種も使ってみたけれど、こちらのほうがよかったので、本当におススメ。

ヒューロムスロージューサーが石原結實先生 にんじんリンゴレモンジュース断食におススメの5つの理由

 

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この記事を書いた人

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大野 清美

1958年大阪生まれ、大阪育ち。子どもの頃の夢だった「留学したい」を37歳で実現。3児を育てながら米国NY州コロンビア大学国際関係学大学院を卒業しました。帰国後は英語を使って仕事を続け、今後は「自分の人生を変えてきた」英語を教えたい!と修行中です。
趣味はマラソンとモーターバイクでのツーリング(愛車Honda VTR)です。
(2019年4月記)