【書評】堀江貴文「ゼロ」なにもない自分に小さなイチを足していく

麻雀大会で…

自分とは全く縁のない人と思っていたし今も「知り合い」などといえる立場ではないけれど、

ホリエモンこと堀江さんとは、勝間和代さんが主催された麻雀大会で卓を囲んだことがある。

ただそれだけの一方的なご縁だけれど、実際に会ったことがあるという経験は

本を読むときにもその時の姿が想起されて、より心に響く。

前のめり

ライブドアを経営していたときも、そして、今でもとにかく前に、前に、という印象がある。

そう、ホリエモンはすごい勢いで働いている。

彼はとにかく、働くことが好きなのだ。

拘置所にいた間も「ただ、働きたい!」と考えていたそうだ。

彼の言葉。

「ネガティブなことを考える人はヒマなのだ」

収監されたとき、今までにない時間ができてしまったとき、

恐ろしいぐらい何も予定がない時間を与えられ、苦しんだことだろう。

刑期を終え、出てきたときには「働きたい」気持ちがあふれ、

実際に彼の業務はさまざまな方面に及んでいる。

ネガティブなことを考えるヒマもないほどに。

ここから抜け出す

東大をでて、大学時代から起業して、という経歴から、裕福な家庭に生まれた御曹司かと、

この本を読む前は思っていた。

しかし、彼の子ども時代は私の子ども時代と重なる部分があってとても共感を抱いた。

福岡の八女というところで生まれ育ったホリエモン。

成績はよかったけれど、親はただひたすら「働く」ことで精一杯。

ちょっとでも逆らおうものなら「せからしか!」と殴られたり、

木に括り付けられたり、あるいは母親は包丁まで持ち出す…激しい。

そうして、得た結論が

「ここから抜け出すには東大しかない」

父の暴力に耐えるしかなかった母をみて育った自分は、ホリエモンの状況とはちょっと違うけれど

「ここを出ていくには勉強しかない」と思っていた点では同じだ。

勉強とは…

中学時代にのめりこんでいたパソコンから離れ、

自堕落な生活を送っていた高校時代の堀江少年は、

その生活から抜け出す道を東大に求めた。

「それは 、失われた自尊心を取り戻すための挑戦でもあった 。」

そして、「勉強とは大人を説得するツールだ」と言い切る。

そして始まった猛勉強。

東大に入るために徹底的な作戦を立てた。

「過去問を何度も読み返した結果 、僕のたどり着いた結論はこうだった 。

受験英語とは 、とにかく英単語を極めることに尽きる 。

文法に惑わされてしまうのも 、すべては単語の意味を取り違えているからだ 。

単語力の強化が 、そのまま英語力の強化に直結する」

「単語帳の隅から隅まで 、派生語や例文も含めてすべての文言を

「丸暗記 」していくのだ 。

ちょうど 、俳優さんが台本を丸ごと暗記するようなイメ ージである 。

自分に課したノルマは 、 1日 2ペ ージ」

そうして、ノルマを着実にこなしていく。得意も不得意もない。

「何事も得意だとか苦手だとかいう先入観で物事を判断せず 、

目の前の作業にハマッてしまえばいいのである」

そうして勉強した単語本は例文を含めすべて暗記してしまったという。

英語の成績を急上昇させたホリエモンは、大方の先生の予想を裏切って?!東大に合格する。

私生活も赤裸々に

結婚や一人息子さんの話まで赤裸々に書かれている。

「守銭奴の起業家」みたいな先入観を持っている方には

本書は、ホリエモンが描く彼自身を知ることができて面白いと思う。

睡眠歯毎日10時間以上とる、などオドロキの事実もいろいろ書かれているので興味深い。

どのページを読んでも、マスコミによって作られたイメージと

かけ離れた場所にいる彼の姿を見ることができる。

ものすごくさびしがりで、シャイで、生意気。

まとめ

この本では、表に出ている彼の行動からは想像できないほど

子どもの部分を知ることができる。親しみがわく。

ホリエモンの、今まで見えてこなかった面を

知ることができる。彼の勉強の仕方、起業家としての

姿勢についても学ぶことが多い。

おススメの本である。

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この記事を書いた人

大野 清美

大野 清美

1958年大阪生まれ、大阪育ち。子どもの頃の夢だった「留学したい」を37歳で実現。3児を育てながら米国NY州コロンビア大学国際関係学大学院を卒業しました。帰国後は英語を使って仕事を続け、今後は「自分の人生を変えてきた」英語を教えたい!と修行中です。
趣味はマラソンとモーターバイクでのツーリング(愛車Honda VTR)です。
(2019年4月記)