時差ぼけの夫に起こされる
3時ごろから、なんだかゴソゴソ夫が活動している。
部屋のあっちこっちに動き回って、時々モノを落としたりして喧しい。
挙げ句の果ては爪を切り始めた。パチン!パチン!
部屋に響き渡る。
勘弁してよー。わたしは寝てんだから。
というわけで、まあ、仕方なくわたしも明け方から起き始める。
9時から夫の学会のレジストレーションが始まるというので、それに合わせて支度する。
どうやっていくか、まずは歩いてみることにした。
ベルリンは、比較的コンパクトな街だし、知らない街を歩くのは楽しい。
途中、レゴランドや、ソニーセンターなどを観る。
ソニーセンターのスパイダーマン↓
まだ朝早いし、日曜日だからあまりお店も開いていない。
結局、あちこち寄り道しながら会場に着いたが、
20分程度の距離どころか、40分はかかる。これは、歩いて毎日通うのは大変だ。
とにかく公共交通機関を使えるように!
ベルリンには、ウェルカムカードという切符のシステムがあり、
公共交通機関の乗り放題と200以上の主要観光スポットの割引クーポンが付くそうだ。
チケットは、48時間、72時間、4日、5日、6日から選べる。
私たちは日曜日から金曜日まで滞在するので6日間を購入。
カード(といっても普通の紙)を自販機で買うと、
チケットには「Validate「有効化」してください。」と書いてある。
Validate?どうすればいいのだ、どこへ行けばいいのか?
と慌てていると、小さな機械を発見。
要するに使用開始日を刻印しないといけないのだ。
切符販売機と隣の小さな機械が刻印機↓
無事、validateでき、これでいつでもバス、地下鉄に乗れる。
あとは、路線だ。会場近くにあるバス停に来るバスの番号を見つけ、
その路線の経路をたどってみる。
どうやら200番に乗ると、歩く距離を少しでも減らせるみたいだ。
グーグルマップもあるんだけど、私の場合、まだ全体図がわかっていないので、
まさに右も左もわからない。夫はひたすら紙の地図。
バス停を探しつつ、いったんアパートに戻る。
近所のサンドイッチショップでバゲットサンドを買う。
一休みして、今度はバスに乗って会場近くまで行く。
歩く距離が短縮できてありがたい(特に石畳をパンプスで歩くのは大変)。
それにしてもバスは便利だ。
最初乗るときはウェルカムチケットを運転手さんに見せたがIt’s OKとか言われ、
「?」と思っていた。
そうそう、ドイツでは検札は抜き打ちだった。
地下鉄でも改札とかはない。バスでも運転手さんにチケットや定期を見せる必要はない。
たまに、抜き打ち検査で引っかかると罰金がとても厳しいので、
改札はなくてもたいていの人はまじめに料金を払っているみたい。
また、バスには、USBの差込口があり、いつでも充電できる。
スマホが完全に日常の生活に入っている。
市内を3時間でめぐるバス観光ツアーに参加
学会主催のバスツアーに参加する。
ガイドさんは、旧東ドイツで幼少期をすごしたという人だった。
恐怖政治時代の話が生々しい。スパイがどこにでもいて、
うかつなことを言えない時代だったという。
「ユダヤ人に捧げる記念碑」は、とにかく、コンクリートの四角い
箱が延々と続くオブジェクトだった。
その箱の群れの中に入ると、中は傾斜になっていて、
外から人は見えない。その意味するところは、
「このように見えなくなる人が大勢いた」ということ、という解釈もあるらしい。
(ガイドさんの話)
ベルリンの壁、東西の境目、検問のあったチェックポイント・チャーリー
(検問所)、イーストサイド・ギャラリー(ベルリンの壁に描かれた壁画)
などをバスから眺める。
3時間のバス観光は、分断の歴史について学ぶ旅であった。
バスの中から撮ったのでちょっと画像は悪いが、東側の壁に描かれた壁画↓
そして、今夜は中華料理…
たくさん、歩いた。
バスツアーがおわって、そのまま会場のホテルで一休み。
あまり座るところがなく、仕方なくステーキハウスに入って
紅茶とちょっとしたデザートを頼む。
かなり甘いスイーツだったな。写真は撮り忘れた。
オープニングセレモニーに出て、その後、
夫は知り合いと挨拶を交わしたかったようだが、結局人混みで
誰にも会えず。海外での社交は難しい。いきなり他国の人に声をかけることも
できず。
会場をすぐに後にして、中華料理。
麻婆豆腐と炒飯。日本より濃い味だった。