老親を見送ったあとにすべきこと(個人的体験)その(1) 区役所での手続き 

ひとの死後手続きは、故人の年齢、性別、それまでの生き方、

また、その手続きを請け負うひとの属性によってまったく違ってきます。

なので、もちろん、「万人」に役立つ経験にはならないけれど、誰かの役には立つと

思い、老親を見送ったあとのことを、シリーズで書いていきます。

役所関係の手続きー「死亡届」は葬儀社が区役所に提出してくれる

母が亡くなったあと、霊安室から葬祭場までは、葬儀社の車が運んでくれました。

葬儀社は、母の本籍のある「大阪市中央区役所」に出かけ、死亡届を出してくれました。

提出先、大阪市中央区の場合は、「戸籍グループ」に提出します。

そうすると、葬儀社は、火葬許可証をもらってくれ、これを火葬場に提出します。

この火葬許可証は、絶対無くしてはいけません。再発行されないからです。

さて、実家は大阪、私の住所は東京。遠距離介護は終わっても、

遠距離死後手続きであることに変わりはありません。

「死亡の記載がされた住民票」とか、「戸籍謄本」などは1週間ぐらい以降にできますので

できるだけ、役所関係の書類は実家にいる間に取得しておきたいもの。

私は、母が亡くなって5日後ぐらいに、「今後必要だろう」と思い、

①除籍謄本、②改正原戸籍謄本、③除籍全部事項証明を5組ほど取っておきました。

それぞれ単価750円なので、全部で11,250円。なかなかの料金ですが、これをあちこちで使うことになります。

また、母と私の関係を証明するため、あるいは必要と思われる書類として、私の戸籍謄本、住民票、印鑑証明書を用意しておきました。(これは、東京で準備)。

さらに、その翌月に年金関係の手続きに行くと、

「社会保険事務所」に提出するために④住民票除票(単価300円)が必要、ということで

さらにそれを2部入手しました。

区役所に行くと、大勢の人が番号札を持って待っています。

区役所での仕事は時間がかかる、と心得ていたほうがいいと思います(もちろん、地域差はあります)。

いざ、手続き!

母が亡くなってひとつき半。

死後手続きも、遠距離なので効率的にやりたい。

四十九日の法要(といっても私一人だけでの法事)を兼ねて

実家に帰りました。

今回の目的は、「保険・年金」関係の手続きと、印鑑登録証、介護保険証の返却です。

区役所関係で私に関係あるのは、上記だけですみそうです。

それぞれの実際の手続きの様子を書いておきます。

区役所・社会保険事務所で実際に私が行った手続き

印鑑登録証の返却

実は、これは「死亡届」を出した時点で無効になっているそうで、

ハサミで切って捨ててください、と言われました。

国民健康保険の手続き

具体的には、「葬祭費の申請」手続きになります。

国民健康保険・後期高齢者医療制度に加入していた母には、

5万円の葬祭費が「葬儀を行った人」に支給されるそうです。(知らなかった!)

必要書類:
  • 請求者(私)の口座情報
  • 印鑑
  • 葬儀の領収書(母と私の名前が明記されているもの)
  • 埋葬許可書(今回、言われなかった)
  • 私の本人確認書類

国民年金の手続き (未支給年金がある場合の手続き)

母の年金受給用の口座は、施設への支払い等がまだ残っていたため、

解約しておらず、そのままにしていたところ、12月に国民年金の振り込みがありました。

「あ、これはお返ししないと!」と思って手続きにいったのですが、聞くと、

「それは10-11月分の支給ですね。12月まで生きておられたので

12月分が未支給になっている状態です」と言われ、

「未支給献金・未支払い給付金請求書および受給権者死亡届(報告書)という書類を作成するように言われました。

必要書類:
  • 住民票除票、
  • 年金証書
  • 故人の世帯全員の住民票
  • 請求者(私)の世帯全員の住民票
  • 故人と請求者の族柄が確認できる戸籍謄本または抄本。
  • 請求者の口座情報
  • 故人と請求者の住民票が異なる場合は、故人の請求者が生計を同一にしていたことがわかる書類
  • 私のマイナンバーカード(または免許証)裏表コピー

さて、上記で下から2番目の項目が今回、一手間かかりました。

母と私は「別居」していたので、母の未支給年金を代わりに私がうけとるためには、

「生計同一関係に関する申立書」という書類を作成しないといけないのです。

その書類には、(1)別居していた理由、(2)経済的援助の状況(どちらがどちらを援助していたか)

(3)音信・訪問の状況についての記載(どれぐらいの頻度で音信していたか、その内容)を記載、

そして、

「第三者による証明」が必要だったのです。

えー、ここまで書類を揃えておいて、今になって「第三者」?

ここは、お世話になった施設の方に「証明」していただくしかない!

というわけで、年金事務所を出てすぐに施設に電話しました。

幸い、施設長さんが電話に出てくれたため、すぐに訪問し、署名をいただくことが

できましたが、もし、お休みとかだと、書類を郵送、返送などの手続きが

必要になり、またまた時間がかかります。

とにかく効率的に事務をすすめたい(天王山と思われる相続手続きがあるので)ので、

その足で施設に行き、また、取って返して年金事務所に「申立書」を揃えた書類一式を

提出に行きました。

年金事務所のHPなどをしっかり読み込んでいれば、そのような書類についても

事前にわかっていたかもしれませんが、「行けばなんとかなる」と思っていた私は甘かったと思います。

税金を原資とするお金を個人に支給するのですから、審査は厳しいはずです。不正を予防するために

とにかく面倒にできているのでしょう。

というわけで、年金関係の手続きまでなんとか「書類提出」はできました。

担当の方がきづかなかったような不備があったら連絡してくるでしょう。

保険証の返却

母は介護保険のお世話になっていたので、介護保険証、負担割合証の返却をしました。

これは、介護保険担当の方にお返しするだけで終わりました。

まとめ

これらの手続きは、水曜日の午後、そして木曜日の午前いっぱい

つまり、終日かかりました。

区役所が混んでいるという事情もありますし、不足書類の追加申請、

書類の確認など、一つ一つ時間がかかるのでしょう。

終わってしまえばホッとして一段落、なのですが、なかなか進まないときは

やはりイラッとします。

次は、相続登記について書きます。こちらもなかなか大変そうです。

 

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この記事を書いた人

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大野 清美

1958年大阪生まれ、大阪育ち。子どもの頃の夢だった「留学したい」を37歳で実現。3児を育てながら米国NY州コロンビア大学国際関係学大学院を卒業しました。帰国後は英語を使って仕事を続け、今後は「自分の人生を変えてきた」英語を教えたい!と修行中です。
趣味はマラソンとモーターバイクでのツーリング(愛車Honda VTR)です。
(2019年4月記)