小型でおしゃれな補聴器
80歳を過ぎて急に耳が悪くなり、何事にも自信をなくしていた母。
「補聴器なんか、年寄り臭くて格好悪い」と言い続けるのをなんとか説得してヨドバシカメラ梅田店1階にある補聴器コーナーに連れて行ったのが2年ほど前だったか。
聴力を検査し、小型で耳の中に入る小さな補聴器を購入した。耳の中に入るので目立たない。値段は忘れたけど両耳で30万円ほどした。
(ただいま調整中)あまり目立たない補聴器。耳に入っていても髪をかぶせてしまえば補聴器は隠れてしまう。
これで一安心、と母も喜んでつけている…と思っていたら
「これつけたら、耳痛いねん」と、今度は使い勝手で文句をいい始め、つけるのをいやがるようになった。しかも、
「小さいからなくしたらえらい損や」と、今度は小さいことについて文句を言い始めた。
結局、「補聴器つけてよ!」と「痛いからいやや」の応酬となり、喧嘩が絶えない。
せっかくおしゃれな補聴器を買ったのに。
使わないと耳はどんどん悪くなる
音は神経への刺激なので、聞こえないまま放置していると、その働きはどんどん悪くなる。「使わない」ことで「使えなく」なるのだ。いわゆる「廃用症候群」の一種かな。
普段は一人暮らしのため、会話もほとんどなく、1人ならば不自由しない。補聴器もほんの少しの外出時につけるぐらい。
今回、今使っている補聴器の調整のためにヨドバシカメラに行き、聴力検査をすると難聴度は上がっていて、前は軽度難聴だったのが中等度の難聴に悪化していた。
外付け補聴器
お店の人に「つけるのをいやがりますねん」と伝えたところ、勧めてくれたのがこちら、「ポケット型デジタル補聴器COCO」。
要するに「集音マイク」である。
音を集め、イヤホンで聞く。
デジタルで、微調整がきくので、「音量を変えられる」-1から25までの25段階。
聞こえにくい周波数(母は高音域が聞こえにくいらしい)にあわせて微調整できる(お店の人にやってもらいました)
音楽を聞きたいときは「音楽モード」を選べる(母は「ややこしいから普通にしといて」と言っていました)
たとえば、お医者さんに行ったときなど。
お医者さん、「マスクしていてボソボソ話すので聞こえへん」というときも、この集音器をお医者さんのほうにむけて
「こちらに向かって話して下さい」といえば、お医者さんが大きな声でしゃべらなくても音量を上げれば聞こえる!のだ。
お年寄りにとってお付き合いすることが多いのがお医者さん。何よりお医者さんの話が聞きたい、でも、何度も聞くと嫌がられる、嫌われる、と小心な母は思っている。お医者さんに失礼があったら「ちゃんと診てもらえない」と怖がっているのだ。
でも、これがあれば先生のことばが聞ける、ということで母の顔が「ぱっと明るく」なった。
携帯については、ストラップが着いているので首から下げることができる。男性なら胸ポケットに入る大きさ。
併用・補助的に使うには便利
スイッチをONにするだけでいいので、まさに「ラジオ」を聞く感覚。
朝起き抜けとか、夜、お風呂前に補聴器を外したあと(補聴器は湿気に弱いのではずさないといけない)のお風呂上がりとか、少ない時間などに使いやすいようである。
いわばコンタクトレンズと眼鏡を併用しているような感じ。
少しでも母の生活のクオリティが上がるよういつも願っている。
これを買ったのは大正解だったと思う。
電池は単四電池を使うので、コンビニで手に入れやすい。イヤホンは、2つつけることもできる。音量調整は三角ボタンを押すだけ。お年寄りにも扱いやすい一品だ。
(お店で44000円だったけど、アマゾンではいま、39600円。でも、お店では聴力に合わせて調整をしてくれたので、サービス込み、ということかな)