書評【ぼくたちは習慣でできている】 佐々木典士(sasaki norio)著

本書はたまたま本屋さんで見かけた本で、久しぶりにアマゾンではなく

パラパラとめくって「これは説得力がある!」と感じた本です。

どのページも納得、納得でぐんぐん読み進めることができます。

しかも、内容は実に深い。

筆者の教養の広さと深さ、引用してくる言葉の豊富さに引き込まれます。

1. こんな人におススメ!

  • 天才になりたい人
  • 天才にならなくても、何か達成したい目標がある人
  • やめたい習慣がある人
  • 身に着けたい習慣がある人
  • 充実した生活を送りたい人
  • 努力しないで成功したい人
  • 不安を払拭したい人

本書を読むと、これまでできなかったことができるようになる気がします。

すごいことが自分でもできる気がします。

そう、習慣を身につければ。

2. 本書が何より伝えたいこと

本論に入る前の「はじめに」で紹介される言葉の数々が本書の内容を示しています。

これから何を語るのか、「はじめに」でしっかりとガイドしてくれています。

なので非常にわかりやすい。

少しぐらいの努力で成果がでなくて「もうダメだー、才能ない、あきらめようか…」と

くじけてしまうがちなへの「喝」の言葉の連打。

  • 才能は「与えられる」ものではなく、習慣を続けた果てに「作られる」ものだからだ(p8)
  • 「才能ではなく継続だ」(p8-9)
  • 天才とは、ただ、努力の継続ができる人のことをいう–エルバート・ハバード(p9)

そして、ここで筆者の一番伝えたいことがまとめられています。

  • 才能は「与えられるもの」ではなく、努力を続けた後に「作られる」ものである。
  • その努力は、習慣にしてしまえば継続できる。
  • その習慣の方法は、学べるものである。

その後1章、2章、3章、4章で詳細に、そして

わかりやすく習慣を身につける方法、身につけたらどうなるかが

語られています。

以下、章ごとに私の「心に残った言葉」の数々を紹介し、

最後にまとめます。

3. 「1章 意志力は生まれつき決まってる?」

この章では、編集者として超多忙な日々を送っていた筆者が

仕事を辞めて自由な時間を得た経験から感じたことが書かれています。

  • 「時間がありすぎるとできない」こともある。
  • ある研究によると人の自由時間は1日7時間以上あると、逆に幸福度が下がってしまうそうである。
  • ぼくに欠けていたのは毎日の手応えだった。(p18)

確かに、私の場合、たとえば学校の定期試験の前など、

いやー「試験さえ終わったら

すきな勉強ができるのに、部活の練習がいっぱいできるのに、

あの本、この本が読めるのに」と試験後の

「素晴らしい自分」に思いを馳せていましたが…

実際試験が終わったら「好きな勉強」も「部活の練習」も、

本だってそれほど読むわけではない自分がいました。

ありあまる自由時間ほど使い道に困るものはない…

さて、そこで使いたいのは意志の力を使って何かをモノにしようとする

試みですが、その意志力がくせ者。

  • 意志力は感情に左右され、不安や自己否定感によって失われる。…自己肯定感を感じていれば意志力は減らない。

と筆者はいいますが、自分のノルマをはたせない時、

「自分を責め、不安や自己否定感」によって

意志力は簡単に失われます。

そこで習慣を守り「やらなかった後悔」より

「やった達成感」があると自己肯定感が満たされ

意志力は減らない、と筆者は言います。

4. 「2章 習慣とは何か?」

さて、この章で心に残った言葉は、「習慣」の本質です。

「他人から見て苦しいだけに見える行為の中にも報酬がある。」

よく、私も「なんでマラソン走るの?」と聞かれます。

自分にとって達成感という報酬があるから、ですね。

「人の行動の45%は習慣である。」

だからこそ、習慣が大事になってくるのですね。

「習慣とは「トリガー」で作動する「ルーチン」であり

「報酬」を求めて行われる。」

村上春樹さんは「自分を習慣の動物にしてしまうこと」(p82)

が活躍し続けるコツと考えています。

そして、イチロー。このかたこそが習慣のカタマリ。

  • 「特別なことをするために、特別なことをするのではない。

特別なことをするために、普段通りの当たり前のことをする」

  • 「しんどい時の乗り越え方として

『日々やっていることを同じようにやること』を大切にしている。

心から持って行くのは難しいですが、

身体をいつもと同じように動かせば、そのうちに心がついてくる」(p92)

その世界のトップ選手が「いつもと同じこと」を続けることをいかに

重要視しているか、がわかります。

5. 「3章 習慣を身につけるための50のステップ」

50個全部はあげられませんが、ステップのうち、『なるほど』と思ったものを

列挙します。

1. 悪循環を断ち切る  「やめたい習慣を難しくする原因はストレス解消のために必須と考えてしまうこと」「お酒を呑んでいるのが恥ずかしくて、それを忘れたいからお酒を飲むんだよ(星の王子様)

12. やる気は、やる前に出ないと知る  脳科学者の池谷裕二さんは、こういっています。「やり始めないと、やる気は出ません。脳の側坐核が活動するとやる気が出るのですが、側坐核は、何かをやりはじめないと活動しないので」…大事なのは、自分で決めた習慣を守って後悔することはないということ。しかし、自分でしようと思った習慣を守れなくて後悔したことは山ほどある。

20. 毎日やるほうが簡単

  • 毎日走るほうが週1回走るより簡単
  • 毎日には迷いがない
  • 毎日やらないと無意識にならない

39. 目の前の目標だけ見る  英雄は、自分のできることをした人である。ところが凡人は、できることをしないで、できもしないことを望んでいる。(ロマン・ロラン)

どうですか?

他のコツも読みたくなりませんか?

6. 「4章 ぼくたちは習慣で、できている。」

習慣から見えてくる「努力」の正体、という副題がある本章は、珠玉の言葉の

連続です。

  • 習慣の継続が才能を作り上げる(p288)
  • 才能なんて言葉は、忘れてしまえばいい(p294)
  • 人生とはできることに集中することであり、できないことを悔やむことではない。ホーキング(p296)
  • そして、努力(習慣)の「最大の報酬は自分を好きになれること」(p300)
  • 世界が何を必要としているかを問う前に、自分が元気になることをすることだ。なぜならば、世界が必要としているものは、元気な人々であるんだから。 ハロルド・ウィットマン

そう、自分で決めた小さな習慣をコツコツ継続して、

自分を好きになって、元気になる。

もう、それだけで世の中の役に立っているのでは?と思い至ります。

7. まとめ

筆者は、最後のほうで不安について語ります。

不安は未来に対して感じるものだ。そして今を大切にし続けた先に未来がある。いまここ、そして1日1日の満足感を積み重ねた未来が、おかしなものになるはずがないではないか。

そう、自信を持っていい習慣を積み重ねよう。

そして、時には失敗もしよう。

失敗して、見直して、また積み重ねて、

不安をもちつつも、すこしでも成長を目指して生きて行こう。

「成長したい人」にはおススメの本です。

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この記事を書いた人

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大野 清美

1958年大阪生まれ、大阪育ち。子どもの頃の夢だった「留学したい」を37歳で実現。3児を育てながら米国NY州コロンビア大学国際関係学大学院を卒業しました。帰国後は英語を使って仕事を続け、今後は「自分の人生を変えてきた」英語を教えたい!と修行中です。
趣味はマラソンとモーターバイクでのツーリング(愛車Honda VTR)です。
(2019年4月記)