おせっかいとは思いながらもがまんできなかったおはなし

2020年 年明け:ちいさな闘いの始まり

私が住む地域は、都会とはいえ、大きな都立公園にも近く、

環境がよく、とても気に入っています。

そんな私の悩みのタネとなったのが、

ご近所のワンルームアパートのごみ捨て場です。

ちょうど、通勤路に位置するそのアパートは、

もともとは大きなお屋敷があったところですが、

投資目的なのか一部屋18㎡ほどのワンルームアパートに

建て替えられました。

今年のお正月、そのアパートのごみ捨て場は、

カラスの宴会場と化していました。

もともと狭いそのアパートのごみ捨て場には納まりきれないゴミの山。

お正月で収集もなく、コンビニなどの食べ残しが入ったゴミ袋は

片っ端からカラスに喰いちぎられていました。

分別もしておらず、ビンも缶もペットボトルも燃えゴミも

何もかもがごちゃごちゃ。

塵捨て場に納まりきれないゴミは道路に散乱。

大変な惨状になっていました。

管理会社に電話してみる

アパートは、駅から5分ほどの好立地にあり、

近所に大学もあることから学生さん、あるいは一人暮らしの

会社員の方とかには人気の物件になるでしょう。実際

3月にHPで調べたところ満室でした。

アパート経営としては、成功ですね。

でも、収集日を守らない住人がたくさんいるようで、

このような状態は治安の悪化を招きかねないと、地域住民として

とても心配になったのです。

社会学の研究で「割れ窓理論」という説があります。

アメリカの犯罪学者ジョージ・ケリングが考案した。「建物の窓が壊れているのを放置すると、誰も注意を払っていないという象徴になり、やがて他の窓もまもなく全て壊される。

治安が悪化するまでには次のような経過をたどる。

  1. 建物の窓が壊れているのを放置すると、それが「誰も当該地域に対し関心を払っていない」というサインとなり、犯罪を起こしやすい環境を作り出す。
  2. ゴミのポイ捨てなどの軽犯罪が起きるようになる。
  3. 住民のモラルが低下して、地域の振興、安全確保に協力しなくなる。それがさらに環境を悪化させる。
  4. 凶悪犯罪を含めた犯罪が多発するようになる。  Wikipediaより

アパートの入り口に掲示してあった

管理会社の電話番号にかけるもお正月中はつながらず。

お正月明けにあらためて電話をしました。

管理会社は、近所の住民から電話がかかってきて

驚いた様子でした。

「ゴミ置き場がとても汚い」という話をすると、

掃除に来てくれるということだったので

会社の対応を待ちました。

電話をかける際には、「嫌がらせ」ではないので匿名ではなく、

本名で連絡をしました。

それが私の小さな闘いの始まりでした。

たびたびの…

そのアパートのゴミ置き場は、わずか3㎡ほどのコンクリートスペースで

柵もなければ、ゴミ箱もありませんでした。

部屋数は34戸! 自宅で料理などおそらくしないであろう住民の

捨てるゴミの多くはコンビニもののようでした(ゴミ袋が

いつもカラスに荒らされているので中身が見えてしまう)。

私は、基本的に平日は職住接近のアパートに住み、自宅には主に

週末にしか戻らない生活をしているのですが、週末に

そのアパートを通りかかるごとに、ゴミが散乱しており、

「いや、あまりお節介するのは…」という気持ちと、やはり

街の衛生状態の悪化に心がざわつくこととのせめぎ合いで煩悶するのです。

それでも、我慢しきれず、2週間に1度ぐらい、

かなり汚い状況と判断したときに管理会社に電話をしました。

実は、塵捨て場だけでなく、アパートの周り、敷地内植栽にも

煙草の空き箱やティッシュなどがからまっており、

すでに近隣のゴミの吹きだまり場所のようになっていました。

まだ築5年も経ってもいない、どちらかというと新築アパートなのに。

管理会社には、どのように対応していただけるか、相談しました。

あるときなど、新しく入居した人が、電子レンジなどの家電製品や

家具を購入し、配達ラベルを貼ったままの段ボール箱を、発泡スチロールなどが

入ったまま折りたたみもせず中身を取り出したままの姿で

ゴミ置き場にボーンと投げ捨てられていたことも

ありました。

プライバシーも何もあったものではありません。

そこに住む女性の名前と携帯電話番号を記載したラベルが

貼られたままです。

これにはあきれ、また、住民の安全を考えて管理会社に通報しました。

(そもそも段ボール箱を出す日ではありません)

そして、ついに「ゴミ箱を設置する」ということになったようですが、

「オーナーさんが法人なので決裁に少し時間がかかる」ということでした。

治安や清潔よりも「お金」が大事なのでしょうか?

それでも、2月末ごろにはようやくゴミ箱が設置されました。

ゴミ箱はなんのために?

ところが、そのアパートの住民は、ゴミを、ゴミ箱のふたの上に捨てるのです。

ゴミ箱はまだ十分入れる余地があるのに。

せっかくゴミ箱を設置しても、入れなければ意味がありません。

しかも、そのゴミ箱、34軒分のゴミを収納するにはあまりに小さいものでした。

ゴミは分別し、小さくして決められた曜日に出すのが市民としてのマナーです。

そのアパートの住民は住民税を払っているのでしょうか?

もし住民票も移動せず住んでいるとしたらそれこそ他の市民の税金への

ただ乗りです。

そのアパートの住民のモラルはそこまで低下しているのか…

また、カラスよけのネットがゴミの上からかけられていたことは

1度もありませんでした。誰も自分の手を汚してまでカラスよけなど

しないのです。

ネットはいつもゴミにからまり、ネットを含むすべてがゴミになっていました。

1度は見かねてカラスよけのネットをキレイに畳み、ゴミ置き場に

きちんと置いたことがあります。ゴミ箱が設置されたらネットは不要な

はずだからです。そもそも、これって住民か管理会社の仕事ですねー。

さらに突っ込んだ対策が…

新型コロナの影響で3月はほとんど自宅に戻らず、

4月も後半になって、先日、久しぶりにそのアパートの前を通りかかると…

何と「監視カメラ」が設置されており、ゴミ処理に関する注意事項の

張り紙がありました。

「ゴミ出しのマナーが悪い人をみかけましたら管理会社に通報ください。

ルールを守らないのが判明した場合は清掃・処分費用をご請求させていただきます」

とあります。

実はそれでも指定日でない日に出しているゴミはあったのですが、

管理会社の対応としてはかなり突っ込んだものだと思います。

おそらく私以外の地域住民も何らかの訴えをしていたのでしょう。

まとめ

実は私の家の前のアパートもゴミ処理はひどいものでした。

そのことについても、私はそのアパートの管理会社に何度も何度も連絡し、

やっと改善された、という経験があります。

定期的に清掃も入るようになり、ルールを守ってくれる住民も増えたようです。

ルールは、皆が守らないと、誰も守りません。

1人でも許さない態度というのは大事なことです。

割れ窓理論の結論は、

治安を回復させるには、

  • 一見無害であったり、軽微な秩序違反行為でも取り締まる(ごみはきちんと分類して捨てるなど)。
  • 警察職員による徒歩パトロールや交通違反の取り締まりを強化する。
  • 地域社会は警察職員に協力し、秩序の維持に努力する。

というものです。

何度も何度も管理会社に電話しながら「クレイマー」と

思われているかなあと心配しつつ4か月が経ち、管理会社の本気が

見えました。

まったく自分とは関わりないことと、また、赤の他人に「キレイにしなさい」

などと言えた義理でもないなあと悩み、それでも地域の美化は

(私の心の平安のためにも)大切、と思い、

何度も管理会社にお願いしてきました。

アパートのごみ捨て場に監視カメラなど、なくてすめばよかったですが、

やはり仕方ないことだなあ…と感じた、4か月にわたる私の小さな「闘い」でした。

(アイキャッチ画像は、フリー素材で、私が撮影したものではありません)

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この記事を書いた人

大野 清美

大野 清美

1958年大阪生まれ、大阪育ち。子どもの頃の夢だった「留学したい」を37歳で実現。3児を育てながら米国NY州コロンビア大学国際関係学大学院を卒業しました。帰国後は英語を使って仕事を続け、今後は「自分の人生を変えてきた」英語を教えたい!と修行中です。
趣味はマラソンとモーターバイクでのツーリング(愛車Honda VTR)です。
(2019年4月記)