乳がんとの日々(11)脱毛

抗がん剤の主要な副作用

抗がん剤の主な副作用は「脱毛」。

ウィッグをかぶった写真はあまり好きではありませんが、冒頭の写真はウィッグかぶったもの。

なかなか似合っていたようで、自分からカミングアウトしない限り、気づく人はあまりいませんでした。

いつから脱毛したか

2015年11月7日に初めて点滴した後、11日目ぐらいから抜けてきました。

ウィッグは、10月ごろから準備。
まず髪を短くしました。

長い間肩にかかるぐらいの長さの髪。クセが強いのでときどきストレートパーマをしていました。

思い切って短くしました。違和感をさけるため、購入したウィッグの長さに合わせました。

カットは、ウィッグを購入した病院内の理容室です(病院にはアデランスが入っています)

ウィッグの付け方にもコツがあるらしく、練習をして徐々に慣らしていくのがいいそうです。

ウィッグを試している間はまだ髪があるので、メッシュのスイムキャップのようなものをかぶり、その上からウィッグをかぶり、キャップにピンで止めます。

髪がなくなると、そのままかぶります。

頭の丸さと、こめかみ部分のワイヤーで頭から外れないようにしています。それでも、風が強かったりすると、かなり不安です。

頭を手でおさえて飛んでいくのを防ぎます。

ウィッグの値段

これが27万円。
保険はききません。
髪がないと外にも出られない。

仕事にも行けません。毎日鏡に映る自分を見るたび、「ああ、自分はがん患者なのだ」と確認してしまいます。

ちなみに、眉もなくなります。こんなに不自由なのに、なんで保険きかないのかなあ。治療にお金も必要だし、働かないと治療もしていけない。
IMG_1438術後補助療法

私が受けている治療は「術後補助療法」というものです。

がん細胞は手術でとり、転移もなく、ただその細胞のタイプが「転移しやすい;25%」ものであるために、再発を防ぐために行っている訳です。

手術以前も手術以後も病気の症状というものはまったくなく、風邪一つひいていない。

それでも「がん」という病名がつく限り、「患者」なのでしょうか?

検査をしていなければ、全く健康にすごしていたはず。

東京マラソンの当選を喜んで、練習もいっぱいできていたと思います。

ツーリングだって、勉強だって、仕事だって、もっともっと出来ていたはずなのです。

なんで、こんな不自由な生活になるのかなあ…わかりません。がんの早期発見、そんなに大事なのかなあ。

ただ、病院に行ったらいきなり「もう治りません」と告げられる人がいるのも事実。

放射線の先生は「来年の今頃は、元の生活に戻っていますよ」と明るくおっしゃいました。

でも、自分にとってはその、髪のない1年だって大切な一生のうちの1年なのです

もちろん、もっと長い間療養生活を余儀なくされている方も世の中にはたくさんいて、こんなことぐらいで愚痴をこぼすのは単なるわがまま、贅沢かもしれません…

2015年2月に最後の抗がん剤。そして今(2015年5月)3か月の変化

最近、やっとこんな感じ。↓
IMG_1634

ガン治療中のウィッグ、保険きくようになると本当に多くの患者が助かると思います。こういう制度、男性には不要なので声が通らないのかもしれません。

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この記事を書いた人

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大野 清美

1958年大阪生まれ、大阪育ち。子どもの頃の夢だった「留学したい」を37歳で実現。3児を育てながら米国NY州コロンビア大学国際関係学大学院を卒業しました。帰国後は英語を使って仕事を続け、今後は「自分の人生を変えてきた」英語を教えたい!と修行中です。
趣味はマラソンとモーターバイクでのツーリング(愛車Honda VTR)です。
(2019年4月記)