腫瘍マーカー:検査結果を聞きに行く

昨年は、5月の定期検査のマンモグラフィーで乳がんが見つかった。7月から2月にかけて手術、放射線、抗がん剤(術後補助療法)の治療を終えて、春になった。

今年も定期検査、ということで 先々週にマンモグラフィー、胸部レントゲン、骨シンチ、腹部・胸部の超音波、血液検査など6種類の検査をした。本日はその結果を聞きに行く日。 先生は、「だいたい問題はありませんが、一点気になるのは腫瘍マーカーですね。正常値は0から5ng/ml、結果は5.3ng/mlなので、それほど高い値というわけでは ないのですが、念のため半年後にまたマンモグラフィーをとりましょう」 と言う。

ああ、これが腫瘍マーカーというものなのか。多くのがん患者がその数値の上り下がりに一喜一憂する。ちょっと上がっただけで「もう末期だ」と 動揺する人もいるという。自分だって、一気に10ぐらいになっていたら、動揺するだろう。しかし、今回の値は、まあ大騒ぎするほどのものではない。 だいたい、健康診断だって何だって、すべての値が正常値に入る「完全健康体」の人がどれだけいるだろうか。 確かに自分もこれが「異常値」と言われれば「気にするほどではない」と言われても「気になる」。

でも、もう決めたのだ。たとえ再発しても、自分は2度と抗がん剤はやらない。髪がなくなるのも、口内炎も、生活の質が落ちるのももう嫌だ。 (ほとんどの)人間はすぐには死なない。がんになっても、まだ生きる時間はある。だから、一つ一つの数字を見る度に浮いたり沈んだりしないようにしよう。 たとえ再発しても、自分の納得いく治療を受けよう。きっとそう簡単には死なないはず。まだまだ自分にはできることがあるのだから。

ーーーと、深刻に考えるほどの症状は何も出ていない。ので、心配はないのだ。今日は、そんなことを考えた日。

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大野 清美

1958年大阪生まれ、大阪育ち。子どもの頃の夢だった「留学したい」を37歳で実現。3児を育てながら米国NY州コロンビア大学国際関係学大学院を卒業しました。帰国後は英語を使って仕事を続け、今後は「自分の人生を変えてきた」英語を教えたい!と修行中です。
趣味はマラソンとモーターバイクでのツーリング(愛車Honda VTR)です。
(2019年4月記)