アラフォー子連れ正規留学③ (補欠)合格通知が届いたよ!コロンビア大学留学記

1994年6月、3人の子供(3歳、5歳、8歳)を連れて

すでに2か月先に出発した夫に合流するため、

ニューヨークに向かう飛行機に乗りました。

渡米後、まずは子供達が現地生活に慣れるように、そして

自分は翌年の秋入学を目指し、準備を始めました。

1. NYUから合格通知、コロンビアから補欠…そして

1994年秋ごろ応募書類を送り、翌年春ごろにはまず

NYUから合格通知、そしてコロンビア大学から補欠通知がとどきました。

「あなたは補欠リストに入っています…1995年6月30日までに審査の結果をお知らせいたします」との内容でした。

実際37歳という年齢を考えると合格するとは思えませんでしたが、

冷静に考えるとアメリカの優秀な大学院生は

多くの場合「奨学金」で学費を免除してもらっていますので、

私のように正規の学生で学費を満額払ってくれる学生も確保したいのではないか、

と穿った見方もできます。

でも、素直に嬉しかったです。とりあえずは「不合格」ではなかった。

そうして、しばらくコロンビア大学の次の知らせを待っていると

無事合格通知がとどきました。

今の時代はメール通知でしょうか。

でも、お手紙もなかなかいいですよね。こうやって残っています。

そこでどちらの大学に行くか選択することになるのですが、

夫は交通の便と「身の安全」を考えるとNYUにしなさい、と主張しました。

2. NYUかコロンビアか

私たちが住んでいた郊外から電車で通うことになるならば、

NYUだと、私達一家が住んでいたスカースデール駅からグランドセントラル駅で

地下鉄グリーンラインに乗換え1時間21分。

一方、コロンビア大学だと、E125 ST/Park Avenue という駅でおり、バスに乗り、

コロンビア大学へ(1時間15分)

あるいはグランドセントラル駅まで行って地下鉄を2つ乗り継いで

(グランドセントラル駅→タイムズスクエア→116 Street Station )1時間45分。

夫の心配は「ハーレム」でバスに乗ることでした。

今はだいぶ安全度は高まっているとは思いますが、まだまだ当時(1995年ごろ)は

「ハーレムは怖いところ」というイメージがありました。

でも、コロンビアはなんと言ってもアイヴィーリーグ。

やっぱり行くならコロンビアに行きたいなあと思いました。

NYUにしなさい、という強い意見に、

「コロンビアに行きたい…」とちょっと涙がでました。

3. 実証あるのみ!

でも、交通手段は他にもあります。

ただ、夫婦揃って自動車の運転が苦手で、

自動車で通学するということは最初、念頭にありませんでした。

ポツリと涙が出た後、一晩寝て、

本当に車で行けないのか?と思い立ちました。

夫の反対を押し切るには実証するしかない!と決意。

ある日、こどもたちを車で学校に送った後、

ひとりでフリーウェイ(高速)に乗り、

コロンビア大学に行ってみることにしました。

もちろん、カーナビはない時代です。

怖い気持ちはありましたが、

「車でいければ直線的にはNYUより近いコロンビア大学に通えるはず」

コロンビア大学に行きたい一心です。

しかも、コロンビア大学はマンハッタン島の北西の端。

Harlemの近くとはいえ、

交通量の多いマンハッタンの中心街に行く必要はありません。

高速の降り口からすぐです。

地図をしっかり予習し、フリーウェイのどこでどの道をとればいいのか、

どこで高速を降りればいいのかを覚えこみ、

いざマンハッタンに車ででかけました。

マンハッタンに入るにはハドソン川をまたぐ橋を渡る必要があります。

有料です。通行ゲートを通過するときに、25セントコインを2枚、

自動ゲートに上手に「投げ込む」必要があります。(今はETC)

うまくかごに投げいれられなかったら後ろの車からひどく怒られることでしょう。

ドキドキしながら2枚のコインをカゴに投げ込み、

橋を渡り、ついに高速を降り、一般道にでました。

高速をおりてからは、比較的すぐに大学の近くまで行くことができました。

初めてのマンハッタンへの車での上陸。

もう、のどがカラカラになるぐらい緊張しました。

でも、電車の半分の時間で大学に行けるのです。

わずか50分。40キロメートル弱。通える距離です。

路上に駐車メーターがあって駐車場所をみつけ、

そこからは歩いて大学に行ってみました(10分ぐらいで着きました)。

また、路上駐車はやはり何かと怖いので、屋根のある駐車場、

有料のパーキングもみつけておきました。(こちらはデモ写真。こんな感じ、でした)

有料のパーキングに車をおく時は受付の方に頼めば

ちゃんと車を格納してくれるので、

縦列駐車が苦手な私はチップを払っていつもお願いをすることにしました。

大学から10分ほどのところの屋根付き🅿️は、卒業するまでお世話になりました。

その日、帰り道では少し迷って、ハーレムに迷い込んでしまいましたが、

なんとか高速の入り口にたどり着き、

何食わぬ顔で子供達のお迎え時間にも間に合うように自宅まで戻りました。

もともと慎重な自分にとっては大冒険。

こうして、車でコロンビア大学にいけることを証明し、

その夜には夫に「コロンビアにする!」と伝えることができました。

4. まとめ

もともと運転に不安がなければ、問題にもならなかったのですが、

私の運転技術はそもそも「アメリカなら大丈夫でしょう」と

日本の教官に言われたぐらいひどいものでした。

3年NYにいても、最後まで縦列駐車はできませんでした。

スーパーでの駐車はいつも頭から突っ込んで

そのままその方向で出られる場所に停める、という有様。

郊外に住んでいたことが思わぬところでネックになり、大学選択に迷いましたが、

車で行くならば高速道路の降り口から近いコロンビア、

そして有料駐車場のおかげで乗り切ることができました。

(次に続く)

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この記事を書いた人

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大野 清美

1958年大阪生まれ、大阪育ち。子どもの頃の夢だった「留学したい」を37歳で実現。3児を育てながら米国NY州コロンビア大学国際関係学大学院を卒業しました。帰国後は英語を使って仕事を続け、今後は「自分の人生を変えてきた」英語を教えたい!と修行中です。
趣味はマラソンとモーターバイクでのツーリング(愛車Honda VTR)です。
(2019年4月記)