東京オリンピックボランティアー私は輝けたか?(3) 大野さん登録ありませんよ

シフトが届かない…

オリンピックのボランティアについては、

「10日以上」の貢献が求められており、4月ごろに提出をしました。

勤務しながら10日以上というのはなかなかハードルは高いですが、

それもこれも「私は輝く」ため。一生懸命考えて参加日程を組みました。

しかし、10日どころか、1日も「稼働」の案内が来ないのです…

委員会による現地研修後、2回メールを出しました。

オンラインでなく、現地研修でやっと運営側の「顔」が見えたからです。

 

1回目のメールは「パラリンピック辞退」の報告

2回目のメールは、シフトが来ないことについての問い合わせでした。

内容は、

  • シフトの見込み
  • 貸与携帯の電話番号リストが送られてきて、その名簿から150人がチームに参加しているとわかりました。大臣はどれぐらいの人数来日するのでしょうか大体の規模感がわかればありがたい。
  • 当方はワクチンは1回しか接種していないが、大臣はワクチン接種済みか
  • 大臣はPCR陰性か
  • ミールクーポンは大会会場付近では使えるところがなさそう。クオカードとかには変わらないのか。
  • 車でなくシャトルバス等の利用は考えなかったのか(これは、後日マニュアルをもらって「プライムイベント」のみにバスが出される、ということがわかりました。プライムイベントとは男子100メートル決勝などの大勢の観客が見込まれる試合のことです)

 

しかし、メールには返信がなく、ついに

「携帯受け取り」の7月21日を迎えました。

てんやわんやの事務局(7月21日開会式前々日)

オリンピックの開会直前となった7月21日(開会式の2日前)、

都内のホテルに事務局が設営されているので

貸与携帯を受け取りに行きました。

貸与された携帯は、アンドロイドのギャラクシーです。

余談ですが、ここにきていかにiPhoneユーザが多いかと言うことを実感しました。

多くの人がアンドロイド用のCタイプの充電器をもっていないのです。

しかしながら、貸与される携帯の数に比べ、充電器の数が少ない。

結果、Cタイプの充電器は足りず(携帯電話の数だけ用意されているわけではない!)、

充電器を持ち帰れないボランティアも続出しました。

さて、事務局に来てわかった事は、担当する大臣が割り当てられていなくて

シフトが全く決まっていない人が私以外にもたくさんいたということです。

しかも、「メールしても返事がなかった」という人たちの

多いこと…。

またシフトが決まっていても「自分はこの日は稼働できないと登録したのに割り当てられている」

と言うボランティアもたくさんいました。

自分が稼働できる日の登録、というのはあまり意味がなかったようです。

担当国が決まっている場合は、1人の大臣につき数名が割り当てられています。

ボランティアは、一緒に担当する仲間と連絡を取り合ってミーティングを

実施し(稼働日ではないので交通費はでません)、

互いに調整して任務をこなします。

それでも、担当大臣がある人は 活躍の場が与えられていますが

結局私は事務局担当と言うことで翌日からお仕事をすることになりました。

ボランティア1日目(7月22日:開会式前日)ボランティアのサポートを担当

前日携帯を受け取りに行った時に「とりあえず朝から事務局に来てください」と

DAチーム担当のSさんに言われ、朝からホテルに向かいました。

私が担当する仕事は決まっていなくても、運営側のSさんはかなりてんてこまいな様子。

何か手伝えることがあるかと思い事務局に行ってみると携帯を渡したり、

配車アプリのダウンロードを手伝ったり マニュアルを配ったりと

事務局ならではの業務もたくさんあります。

そして、事務局にいることで一番良いことは、多くの人に会えて

(コロナの時代、本当はご法度ですが、マスクは常に着用。

そして全員がPCR検査済みです)、何より大事な情報収集ができることです。

ところで、別原稿にも書きましたが、配車はT-Tossというアプリを使って

(Uberみたいなものです)行うのですが、

配車には予約とオンデマンドの2種類あり、予約は2時間以上前、

オンデマンドは、会場から帰るときなど、その場で予約する、というシステムです。

 

また、配車に必要なパスワードがときどき間違って

ボランティアに伝えられているなどのこともあり、

ボランティアがあたふたしたりしています。

配車は、大臣がもっているアクレディテーションカードとパスワードによって

されるので、そこ非常に大事なところですが、ダブルチェックシステムがない

(人手がたりない)ので間違いも生じるのでしょう。

 

ところで、各国スポーツ大臣は、基本4泊5日の滞在ということになっており、

事前に外務省に届け出た予定に従って行動するということで14日間の

自主隔離を免除される、という建前だそうです。

しかし、すでに稼働を始めたボランティアの方々に聞くと、

大臣たちは「まったく予定と違う」行動をしています。

多分、大使館側が「だいたい」で提出した書類と、大臣の心算は

まったく違っていたのでしょう(もちろん、

感染症予防のルールは守ってくださっていますが)。

たとえば、大臣とボランティアの初めての打ち合わせ(ミート)前日の

夜10時過ぎに予定が変更になり、そのことがボランティアに伝わっていなくて

アテンドが空振りしたり、あるいは予定通りボランティアが待ち合わせ場所に行ったら

やっぱり行くの「やめた」と言われたり。

もう、「予定」はないも同然となっているケースが多いように感じました。

ところで、現場にいてわかってきたことは、私たちDAが求められる

ケースは、あくまでオリンピック委員会が提供した車を利用する、という場合で、

大国・たとえばアメリカなどは、自国で車を調達した上で、

その車が会場直近のどこまで車を乗り入れることができるかは、

IOCに拠出したお金(貢献度)によるのだそうです。

国家元首(T1というランク)はもちろん会場入り口の

一番近くまで車を寄せることができますが

スポーツ大臣クラスだと、入り口から10分ほど離れています(T3というランク)。

炎天下、歩かないといけません。

何事もお金がものをいうのがオリンピック委員会。

そして、私たちの活動の素となる「T-TOSS」システムの

「オンデマンド」機能、大会前日にクラッシュして使い物にならず。

コールセンターも繋がらず、という状態に陥りました。

ボランティア2日目(7月23日)開会式

システムの不具合ーあなたは「(シフトを)承認していない」といわれ

7月22日、ボランティア1日目はそれなりに楽しい1日だったので

業務報告として、事務局にメールを書きました。

苦情ばかりを受け取って返事もしたくない事務局にとっては

珍しいメールだったのか、なんと返事がきました。

そこに書かれてあったことは

「大野さんはシフト承諾の手続きをしていないので

担当を決められませんでした」

は?

いや、シフトを承諾しないことには(4月に「この日程で働きます」と申請し、

しかもあの出来の悪い「マイページ」にも私の日程(シフト予定)は、しっかり記録されています。

「事務局はシフト承諾のあった人のリストをもとにシフトを決めています」

とのこと。

いやいや、シフト承諾しないと、そもそも「ボランティア」のウェア受け取りの案内も、

その後の研修メールも届かないはず。

1日目でいろいろ混乱がある様子を見ているので、

単なる見落とし、としか思えないのですが…

写真↓ちゃんと「シフト承諾済」で登録されていたんですけどね…

 

やっと成功例誕生!

ところで、開会式当日、昼前に颯爽と一人の青年が事務局に現れました。

ボランティアのブルーのウェアを着ているのではなく、

白いポロシャツ。

「これ、某国の大臣にもらったんです。帽子も」と。

サッカー予選は開会式前から始まっており、

その観戦に同行した青年でした。

前々日に大使館担当者と打ち合わせを行い、

T-TOSSを使って大臣を競技場までご案内。

大臣が通信手段を持っていなかったので大臣自ら

「彼が一緒でないといけないんだ」と言って競技場にも

一緒に入り、大臣の隣でサッカー観戦。

また、観戦中に大臣が「荷物を往路の車に置いてきた」ということで(貸切だと思ったらしい)

その忘れ物を回収、帰りの車もラッキーにもオンデマンドでの配車に成功!

(もしかしたら停車場に車があったのかも?)

ということで、大臣にはめちゃくちゃ感謝され(試合にも勝った)、

上機嫌の大臣のホテルの部屋まで案内されてポロシャツと帽子をもらったのだとか。

彼が来るまでは、ボランティアが配車できずに叱られたり、怒鳴られたりという

話ばかり聞いていたので、このニュースにその場の全員が大感激!

1日に何度も「話聞かせて」というボランティアに取り囲まれる始末。

とってもいい話だけど、これがあるべき姿なんじゃないかなあ???

T-TOSSがきちんと稼働していれば、ボランティアはしっかり仕事ができるはず。

そして、その彼でさえ、翌日には「予約車がこなかった!」という憂き目に

あっています。

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この記事を書いた人

大野 清美

大野 清美

1958年大阪生まれ、大阪育ち。子どもの頃の夢だった「留学したい」を37歳で実現。3児を育てながら米国NY州コロンビア大学国際関係学大学院を卒業しました。帰国後は英語を使って仕事を続け、今後は「自分の人生を変えてきた」英語を教えたい!と修行中です。
趣味はマラソンとモーターバイクでのツーリング(愛車Honda VTR)です。
(2019年4月記)