抗がん剤治療と運動:マラソン完走記(29)ハーフマラソン

ハーフマラソンを走れれば

マラソンは、ハーフを走ることができれば、なんとか完走できる、と教えてもらいました。年明け、長距離を少し走って「何とかなるかな」という気持ちになりましたが、そうそう楽観視はできません。

抗がん剤の副作用がどのような形で出てくるか、わからないからです。

先日、思ったのですが、自分の場合「元気だから走る」のではなく、「走るから元気」なのかもしれません。走れるうちは、まだ大丈夫、ということでしょうか。

私は音楽をかけて走るタイプではなく、黙々と走ります。頭の中は雑念がいっぱい。そのうちに身体がきつくなり、「考えること」がなくなります。これがかえっていいのかもしれません。

谷川真理ハイテクハーフマラソンに出場

1月11日(2015年)はいい天気でした。

谷川真理ハイテクハーフマラソンです。荒川の河川敷で開催されます。

夫が同行してくれました。そして、スタート前とゴール近くの時間帯にはそばにいてくれました。

いつもさりげなく、支えてくれる人です。私に何があっても応援してくれる、見守ってくれる存在。
普段は「放任」だけど…

谷真理ハーフの3日前、1月8日には4回目の抗がん剤がありました。
便秘がひどく、3日間排便がありませんでした。お腹が重く、気分もすっきりしません。

お腹が苦しいなか、21キロ、2時間のランはなかなか苦しい。

でも、このハーフはひと月後の東京マラソン前哨戦。とても大事な大会です。
ペース配分は、1キロ7分。かなりゆっくりですが、自分ではこれで行ければフルマラソンも走れる、と思いました。

淡々と走る

前半は6分40秒ぐらいのペース、淡々と刻み、後半から最後にかけては次々と歩き始めるランナーを抜いて最後、土手に登る坂道も駆け上がることができました。

結果は1時間26分。ほぼ想定通りのタイムです。
ゴールには夫が待機。着替えてお昼ご飯を一緒に食べ、帰宅してゆっくり過ごしました。

ハーフを走れたことで、一つのヤマを越えた、と思いほっとしました。

少し位体調が悪くてもなんとかなる、と思えました。

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大野 清美

1958年大阪生まれ、大阪育ち。子どもの頃の夢だった「留学したい」を37歳で実現。3児を育てながら米国NY州コロンビア大学国際関係学大学院を卒業しました。帰国後は英語を使って仕事を続け、今後は「自分の人生を変えてきた」英語を教えたい!と修行中です。
趣味はマラソンとモーターバイクでのツーリング(愛車Honda VTR)です。
(2019年4月記)