東京オリンピックボランティアー私は輝けたか?(4) システム改善せず…

ボランティア2日目(7月23日)つづき-開会式

さて、私のボランティア2日目は相変わらず

シフトも決まらず内勤でしたが、

周りの混乱も、開会式が近づくにつれ落ち着いてきます。

というのは、スポーツ大臣たちが全員、

夕方からバスで国立競技場で開催される開会式に向かうからです。

バスは、当初予定の倍の台数(密にならないように)で送迎を

おこないます。

事務局を夕方に出て自宅で開会式を見ました。

橋本聖子 JOC委員長の挨拶は素晴らしかったですが、

バッハ会長の挨拶については、来日した時の挨拶で日本人と中国人を間違えるなど

相変わらずの「欧米的あるいは白人至上的な差別感」を感じ、

あまり聞きたくもなく、また、夜も遅かったので寝てしまいました。

7月24日 ボランティア3日目

お仕事ください

相変わらず仕事もないので、「仕事をもらうために」事務局に通います。

言葉は悪いですが、日雇い労働者が朝早く斡旋所に通って

その日の「お仕事ありませんか」

あるいは、

さらに言葉が悪いですが、

置き屋の「売れない芸妓」のような状態かしら、と惨めな思いがしてきます。

また、ユニフォームを着て電車に乗るのも、開催をめぐって世論が割れているだけに

きまりが悪いです。

「そういう時は、友達をいっぱい作っておいで」と夫が励ましてくれました。

そう、仲間の存在、これこそが財産です。

語学が得意でボランティアをやろうという人たちですので、

確かに悪い人はいません!みんなフレンドリーで

自分のもてる力を何かの役に立てたいと考えて応募した方々ばかり。

気持ちを切り替えて、しっかりできることをやりましょう。

PCR検査

さて、事務局は、PCRの検体受け取り場所にもなっており、

私たちの業務とは直接関わらないのですが、

毎日1人のアルバイトさん(旅行会社からの派遣さんらしい)が

検体を受け取り(箱が用意されているので自分でそこに入れる)、

お昼と5時に「検体受け取り担当者」がきます。

私たちも提出します。

お昼までに検体を出すと翌日朝8時までに結果(陽性の場合のみ連絡)が

メールで届きます。午後に検体を出すと、夕方までに結果がでるそうです。

毎日、外国人関係者が検体をもってきて、アルバイトさんが応対しますが、

さまざまな言語の方がいらっしゃるので、私たちボランティアが

助っ人したりしています(業務ではなく、単なるお節介です)。

ボランティア悲喜こもごも

1日事務局にいると、さまざまなケースを見聞します。

自分が(あるかどうかわからないけれど)担当した時に備えてできるだけ耳ダンボにして

周りの状況を把握しようとしました。

ケース1

ある大臣、車がこないことに腹を立て、「アイムソーリーは聞き飽きた!」と怒鳴ったとのことで

その国の担当ボランティアはチーム崩壊。1人は連絡とれなくなり、1人は辞退しました。

結局大使館が車の手配をすることになり、大臣からは「解放」されたようです。

ケース2

ある国の大臣については、T-TOSSが使えないため、運営事務局の上の方で手を回し、

全て予約をしてもらい、ボランティアは予約のストレスなく業務をおこなうことができました。

ケース3

ある国では、基本、ボランティアを使わず、大使館車を使うことになり、

大使館車が使えない場合に限りボランティアをつかう、という優先順位変更をおこないました。

なので、担当者は待機状態です。

ケース4

ある国の担当者。どんなに探しても車が予約できない!これも運営事務局が手を回して対応。

ケース5

ある国のボランティアさん、待ち合わせに向かうも、

「今日はアテンドいらない」ということで当日ドタキャンされました。

ケース6

車が手配できないのであれば、大使館車を使うから

「もうDignitary Assistant(ボランティア)はいらない」と言われました。

「僕たちのオリンピックは終わりました」と、グループのお一人ががっかりされていました。

 

もう、成功例を聞くことが珍しくなってきました。

大会は、日本が幸先よくメダルを次々ととっているので日毎にもりあがって

きていましたが、T-TOSSの不具合が尾をひいて

仕事がうまく回らない状況が続いていました。

ラインワークス

さて、IT化とか、デジタル革命とか掛け声は勇ましいですが、

便利ツールも関わる人間が多すぎて間に合わなかったようなのです。

研修の時に使うと言われていた連絡ツール「ラインワークス」は

開会式を迎えたあともまだ設定ができないようで

使えません。

 

もうすでに稼働を始めている方々は、他の手段でグループを作ったり、

あるいは

個人携帯でライングループを作り、

コミュニケーションを取り始めていました。

組織委員会が助けてくれなければ自力で。

ボランティアが助けを待っていては仕事ができません。

 

ラインワークス、やっと設定ができたのは、オリンピック3日目(7月25日)のことでした。

その後はお互いの情報交換に活用できましたが、

間に合わせてくれていたらもっと仕事はやりやすかったのでは?

いろいろ私たちボランティアを取りまとめてくださるのはありがたいのですが

それでも、残念な気持ちが湧いてくるのです。

ボランティア4日目(7月26日)きた〜!!

行くべきか、行かざるべきか

日曜日は1日ボランティアを休み、週明け月曜日。

この日も仕事のあてはないけれどシフトには登録した日なので

事務局に出かけました。

これってどちらが正解なんでしょう?

  • 仕事がないから行かない、
  • 自分でシフト登録したから行く。

後日談:今日(8月15日)、ボランティアHPのマイカレンダー見ると内勤の日は、組織の方で「仕事をした日」には認定されていません。知らない間に、私の勤務した日を決めていたようです。他のボランティアさんに携帯の使い方やラインワークスの登録の仕方など、いろいろ教えたりしていて、業務は行っていたと思いますが、こういった時間は仕事として評価されないようです。やはり「大臣」について歩かないと業務をしたとは認められない、ということがわかりました。

 

でも、自ら情報をとりに行かないと様子がわからないのです。

メールが来ないから、返事がないからといって携帯を受け取りに来ないボランティアも

大勢いました。

あるいは「何の連絡もないし、メールしても返事がないから不安になって来ました」という

ボランティアの声もたくさん聞きました。

登録されているボランティアは携帯電話の名簿から150名ぐらい。

そして、ラインワークスに既読をつける人が最大で80名ほどでした。

半分ぐらいが永久待機です。もちろん辞退した方もいるでしょうけれど。

でも、シフトがこなくて、メールに返事もなくて、ただ諦めた方もいるように思います。

 

そして、その日の夕方、「そこにいたからこそ」最初のお仕事を

経験させていただくことができたのです。

 

長くなるのでまた次の稿でご紹介します。

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この記事を書いた人

大野 清美

大野 清美

1958年大阪生まれ、大阪育ち。子どもの頃の夢だった「留学したい」を37歳で実現。3児を育てながら米国NY州コロンビア大学国際関係学大学院を卒業しました。帰国後は英語を使って仕事を続け、今後は「自分の人生を変えてきた」英語を教えたい!と修行中です。
趣味はマラソンとモーターバイクでのツーリング(愛車Honda VTR)です。
(2019年4月記)