主婦をやめて一人暮らしを始めました(10) 原点は「ひらり」

おかげさまで「スピンオフ」した主婦のお話を

たくさんの方に読んでいただいているようでありがたい限りです。

私自身にとって、スピンオフは「えいやっ」という気持ちはあったものの、

それほど「珍しいこと」ではない、と思っていました。

1. NHK「朝の連続テレビ小説」

スピンオフの「原点」となったのは1992年10月〜1993年4月に放映された

NHKテレビ「朝の連続テレビ小説 ひらり (内館牧子脚本)」です。

主人公ひらり(石田ひかり)のお母さん(伊東ゆかり)が

家族に内緒でマンションの一室を借り、自分だけの自由な時間を楽しんでいました。

この「秘密基地」はやがて夫(伊武雅刀)に知られることになり、

「ここは一体何なんだ」と夫が部屋に訪れ、ばれることになるのですが…

ひらりのお母さんは専業主婦ですが、

ある日ひらりにこんなことを言ったのを覚えています。

「トイレのお花、毎日替えているのだけれど、

あなたは気づいていないでしょうね」

当時「ひらり」とともに人気があったのは、

大統領夫人となったヒラリー・クリントンで、どちらの「ひらり(-)」も、

頑張って自分の途を見つけたり、ガラスの天井を破ったりしていました。

かたやアメリカで職業、

地位ともに当時の最高まで上り詰めた女性(夫よりも評判がよかった)。

そして、まだまだ「家族に尽くす」ことが日々の日本の女性 ひらりのお母さん。

自分の夢を自由においかける娘。

「トイレ」の花に家族の誰にも気づいてもらえない、

「主婦の仕事」ってこういうものなのだと、印象的なシーンでした。

そして、そのことを脚本のなかにさりげなく入れる

内館さんの「情報収集力」=

おそらく、内館さんがどこかから拾ってきたあるいは友人の言葉なのでしょう=

はすごいなあ、と感じいったものです。

2. 言い古された言葉ですが…

言い古された言葉ですが、家事はまったく限りがありません。

毎日がエンドレス。

たとえば、私がお風呂に入るときは、ほぼ必ず「お風呂掃除」をします。

私は換気扇をつけっぱなしにしておきたいタイプなのですが、

家族がそうではない。

お風呂場はいつも湿気まみれの場所となっています。

皆が入る時間が違うため、余計です。

そして、時々、入浴後に窓をあけることを忘れる。

特に朝シャワーのあと(自分自身もたまに忘れることありますが)

締めっぱなしだと夜には悲惨な状態に。

壁や床にカビが生えます。シャワーホースの黒カビは、

「カビとり」ではもう、とれないぐらい根っこがはっています。

夫が1度、業者さんを呼んで取り替えてくれました。

その時は「二度とカビがはえないようにしよう」

と私は秘かに決意しましたが、ダメでした。

どうしようもないのです。

私もサラリーマンやっていて、

いつも家にいるわけにいかないのだから。

そして、家族のそれぞれがお風呂をでるのを

見張っているわけにもいかない。

なので、お風呂に入ると、たいていは排水口の髪の毛の処理、

風呂床のブラシ掛けをします。一応、主婦として、

「こんなにしちゃった責任」を感じてしまうから、です。

いちど娘たちに「お風呂にはいったときは、

出るときには入ったときよりきれいにしてくれない?」ともちかけましたが、

「お風呂はゆっくり入りたい」と、入浴中の風呂掃除は拒否されました。

じゃあ、いつしてくれるの?という話ですが、

「時間があるときにやるから」と言われ、

その時間はいまだ訪れてません。

お風呂であなた方が気持ちよくすごせるのは、

「私が毎日床にブラシをかけ、時にはすっぽんぽんで

お風呂のふちに足をかけて天井までふいているからなのよ」

(結構危険です…)と言いたいけれど、まあ、言っても仕方ない。

お風呂に入ったときでさえ、「ゆっくり休めない」のが私の主婦ライフ。

でも、家族もお風呂に入る前の浴槽の掃除はしてくれるし、

湯をはってくれることも多いので、

それでよし、としましょう。

で、「自分の部屋」では、自分が家にいる間は、ずっと換気扇をつけています。

そして相変わらず掃除しています。

3. トイレの花

主婦の家事は、誰にも気づかれない、

感謝すらされない「トイレの花」なのです。

私は花こそ飾りませんが、

それでも使うたびにきれいにして出ます。

普段お勤めに出ているので、使う頻度は家族とほとんど変わりません。

それでも、汚れている時間のほうが長いのでしょう。

「さぼったちゃんマーク(黒ずみ)」がついてしまい、

トイレに入るたびに悲しい思いがぬぐい去れません。

しかしながら、家族にとっては、使える程度に清潔なのだと思います。

トイレの神様はそれでも私に微笑んでくれるでしょうか。

…愚痴になりました。

4. 20年越しの実現

ともあれ、「ひらり」に発想を得た私は、

20年経って「ひらりのお母さん」の思いを実現しました。

内緒ではなく、「宣言」して。

以前にも書きましたが、

私が家に戻った時、私のやっていた部分の家事が

完全に「代行」されている、とは言えません。

でも、家族は暮らしていけている。

夫は私よりゴミの分別が上手だし、

新聞を縛って出すことも得意です。

先日は三女が台所周りをきれいにしてくれていました。

洗濯もできています。

それでも家に戻ればトイレは相変わらず私が掃除しているし、

お風呂の床は先日戻った時はかなり「やばい」状態になっていました。

家族は近眼なのでお風呂中はお風呂の汚れに気づかないようなのです。

私としては、実は「守備範囲」が増えた、だけかもしれません。

自宅、「秘密基地」それぞれの掃除・片付け。

でも、居心地をよくしたい「当事者」として

私なりのペースとスタイルがあるから、仕方ない。

それでも、前の記事に触れたように、

少なくとも「平日」は家族に関わる細々した「家事」に

気を取られることが少なくなり、

自分が大事にできる時間と空間があるので

快適なのです。

ひらりのお母さんの思いを20年たって実現しました。

5. まとめ

家族が「トイレの花」に気づいてくれることはない。

「気付かないほど当たり前」なことだから。

だけど、私自身も気づかないで「やってもらっている」

「守られている」ことが実にたくさんあるはずなので、

そんなことを見つけて、「ありがとう」と言えるようになりたいと思います。

ところで、私、ちっとも「主婦」「やめてない」(汗!)

これまでのお話はこちらに↓

主婦をやめて一人暮らしを始めました(9) スピンオフ主婦 初めてのDIY

主婦をやめて一人暮らしを始めました(8) 一人暮らしを始めてできるようになったことを数えてみた

主婦をやめて一人暮らしを始めました(7)家族と私の変化

主婦をやめて一人暮らしを始めました(6)実務編 部屋のコンセプト

主婦をやめて一人暮らしを始めました(5) 実務編 不動産屋に飛び込んだ日から鍵をもらう日まで

主婦をやめて一人暮らしを始めました(4) そのわけは?「周りの反応」編

主婦をやめて一人暮らしを始めました(3) そのわけは?「やりたいことがあふれてしまった!」編

主婦をやめて一人暮らしを始めました(2) そのわけは?「気になる気になる」編

主婦をやめて一人暮らしを始めました(1) 「勉強部屋がなくなった!」編

 

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この記事を書いた人

大野 清美

大野 清美

1958年大阪生まれ、大阪育ち。子どもの頃の夢だった「留学したい」を37歳で実現。3児を育てながら米国NY州コロンビア大学国際関係学大学院を卒業しました。帰国後は英語を使って仕事を続け、今後は「自分の人生を変えてきた」英語を教えたい!と修行中です。
趣味はマラソンとモーターバイクでのツーリング(愛車Honda VTR)です。
(2019年4月記)